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JAS法と有機食品の検査認証制度

目次

JAS法の概念

法令に関する基礎知識

本テキスト中において「JAS法」とは「日本農林規格等に関する法律(昭和25 年法律第175号)」を指し、JAS法の条文を参照する場合は「法第○条第○項」 などとします。また、「JAS法施行令」とは「日本農林規格等に関する法律施行令 (昭和26年政令第291号)」を指し、「施行令第○条第○項」などとします。「JAS 法施行規則」とは「日本農林規格等に関する法律施行規則(昭和25年農林省令 第62号)」を指し、「施行規則第○条第○項」などとします。

「法令」という用語は、極めて広い範囲を指しており、憲法を最上位として、法律>政令 >省令>告示という関係を有しています。法律は、国民の代表である議会(国会)の議決に 基づいて定められますT。政令は法律の委仕に基づ―いて―内閣が滞」定する命令であり、省令は法_ 律又は政令の委任に基づいて各省大臣が発する命令です。 JAS法について言えば、JAS法を国会で議決し、JAS法施行令を内閣が定め、JAS法施行 規則やJAS規格を農林水産大臣が定めることとなっており、下位法令は上位法令の委任の 範囲内で定められます。 なお、国民に義務を課し、又は国民の権利。自由を制限する(罰則を課す)規定は、国民 の代表である議会が議決する法律のみが定めることができるのであつて、法律の委任がない 限り政令以下でこれらを規定することはできません。

■JAS制度とJAS法の目的

JAS制度は、「日本農林規格等に関する法律(昭和25年法律第175号)(JAS法)」 に基づいて、①農林物資の品質の改善 ②生産、販売その他取扱いの合理化及び 高度化 ③農林物資に関する取引の円滑化及び④一般消費者の合理的な選択の機 会の拡大を図るため、農林水産分野において適正かつ合理的な規格(JAS規格) を制定し、適正な認証及び試験等の実施を確保する「JAS規格制度」と、飲食料 品以外の農林物資の品質表示の適正化の措置を講ずる「品質表示基準制度」の2 つからなり、これら2つの制度によって、農林水産業及びその関連産業の健全な 発展と一般消費者の利益の保護に寄与することを目的としています。

■違反への対応

JAS規格|に反した場合(法第77条)

認証を受けていない生産物や製品にJASマークやこれと紛らわしい表示をし て販売した者に対して、個人の場合は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金、 法人の場合は1億円以下の罰金が課されます。 一般の消費者の選択に資する観点から、迅速に公表します。

■JAS規格制度

JAS規格を定める基準として、①品位、成分、性能その他の品質についての基 準 ②生産の方法についての基準 ③流通の方法についての基準が存在します。 2019年1月現在、72品目について214規格が定められ、それぞれの規格に適合 する製品にJASマークを貼付します。

①品位、成分、性能その他の品質についての基準 51品目192規格
(ア)食料品及び油脂 39品目159規格 ・即席めん 。しょうゅ ・トマト加工品 など
(イ)木質建材 。製材 。合板 11品目32規格 。フローリング など
(ウ )そ の他 1品 目1規格 ・畳表
②生産行程についての基準15品目16規格
(ア)有機JAS規格 4品目4規格
有機農産物 種まきや植付の前2年以上の間、堆肥などにより土作り をした圃場で化学合成された肥料や農薬を使用しないこ とを基本として生産された農産物
有機加工食品 有機 JASマーク 有機農産物、有機畜産物、有機加工食品を主な原材料と し、化学合成された食品添加物や劇薬を使用しないこと を基本として生産された加工食品

 

※生産情報公表JASマークと特定JASマークは2022年3月31日まで使用することが できます。 本書は②の(ア)の有機JAS規格について述べていきます。

O JAS規格による格付とは

「格付」とは、JASとして農林物資そのものの品質、生産方法などについての 基準を定められた品目について、その該当するJAS規格に適合していると判定す ることを指しており、格付を行った製品にJASマークを貼付することを「格付の 表示を付す」といいます。 認証を受けた事業者(以下「認証事業者」という)だけがJASマークを貼付するこ とができます。「認証事業者」とは、農林水産大臣に登録された第二者機関である 登録認証機関の審査を受け、施設や品質管理等の状況が国の定める基準を満たし ている事業者を意味します。 JAS制度は任意の制度であり、格付を行うかどうかは、製造業者等の自由に任 されており、JASマークの付されていない製品の流通にも制限はありません。

【ことば】指定農林物資とは? 「指定農林物資」とは、格付の表示(JASマークの表示)が義務付けられ た農林物資のことです。 これまでは有機農産物と有機農産物加工食品がその対象でしたが、2020年 1月16日付けJAS法施行令第17条の改正により、2020年7月16日から 有機畜産物、有機畜産物加工食品、有機農畜産物加工食品も指定農林物資と なりました。これで有機加工食品はすべて「指定農林物資」となります。 ※有機加工食品はJAS規格第3条で次の3つに分類されます。 ①有機農産物加工食品(有機農産物≧95%) ②有機畜産物加工食品(有機畜産物≧95%) 例:ハム、ソーセージ、チーズなど ③有機農畜産物加工食品(有機農産物十有機畜産物≧95%) 例:ミルクチョコレート、アイスクリーム、クッキーなど

○ 有機JAS認証取得の手順

1。申請の準備

■有機JASセミナーと指定講習会の受講

認証取得に当たっては、まず有機JAS制度について理解することが重要です。 有機JASセミナー受講後、有機JAS指定講習会を受講してください。

■認証事業者になる条件

A.農産物に有機○○と表示したい農業者

① 3年以上の農業の経験 ② 多年生の農作物を作付けしている圃場は農産物の収穫前に3年以上、 それ以外の農産物の場合、播種又は植付前2年以上有機的な管理をし ている(管理記録が必要)。

加工食品に有機JASマークをつけたい製造・加工業者

① 3年以上の加工、製造の経験 ② 有機農産物と有機畜産物の原料を95%以上使って製造することがで きる。 ③ 製造から保管までの間、有機加工食品とそれ以外のものとを明確に分 けること力`‐ できる。

C.受入れた有機食品を小分けし、有機JASマークを付けたい流通業者 (小分け業者)

① 3年以上の流通の経験 ② 小分け作業から保管までの間、有機食品とそれ以外のものとを明確に分けるこ とができる

D.輸入した有機食品に有機JASマークを付けたい輸入業者

① 3年以上の流通の経験 ② 輸入品の受入れから保管および包装を適切に行うことができる。

■責任者・担当者の選出と資格

法律で定められた、以下の役割分担を決めてください。

【 】内は資格要件で、学校教育法の高等学校若しくは中等教育学校を卒業した 者は、2年以上の経験が有れば可

A農産物の生産行程管理者(個人申請の場合)は、生産行程管理責任者と格付責任 者との兼務は可能

B加工食品の生産行程管理者は生産行程管理責任者と格付責任者の兼務は不可

C小分け業者は、小分け責任者と格付表示責任者との兼務は不可

D輸入業者は、受入保管責任者と格付表示責任者との兼務は不可

 

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