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Chapter1この「ひと言」で、相手がもっともっとよろこぶ

三笠書房感じのいい人は、この「ひと言」で好かれる森優子

目次

はじめに──言葉をひとつプラスして、気持ちを届ける!

「人は見た目が大事」と言われることがあります。しかし、「本当に大事にすべきは言葉」。私はそのように思っています。

みなさんが日々、接している人を思い浮かべてください。

言葉の使い方によって、周囲の人があなたに抱くイメージが、決定的に変わってくるからです。

好かれる人、好印象な人とは、ものの言い方に優しさや思いやりを感じられる人ではないでしょうか。

私は長きにわたり、リクルートという人材関連会社で求人広告の営業をしてきました。ひと口に営業といっても、仕事内容は非常に多岐にわたるものでした。

企業の人材採用のお手伝いという枠を超えて、パワフルな中小企業の経営者の方々、超多忙な人事担当の方々をはじめとする多彩な人たちとの喜怒哀楽あふれるお付き合いをとおして、人生修行を重ねてきたといったほうがいいかもしれません。

そうした貴重な経験を糧として独立し、現在はコミュニケーション・スキルを向上させるアドバイザーとして活動しています。

その活動の中で改めて気づいたことがあるのです。

誰からも信頼されて好かれる人と、そうでない人との決定的な違いです。誰からも信頼されて好かれる人は、何気ない日常会話の中で、実に思いやりのある「ひと言」をさりげなくプラスして(添えて)いるのです。

そうすることで、相手を不安にさせることなく、逆に安心感を与えています。

このような気づきの中から、私が編み出した「森式メソッド」を紹介させてください。難しくありませんのでご安心を(笑)。

森式メソッドの核心は「日常会話に、言葉のセロトニンを添えよう!」です。

ご存じのとおりセロトニンとは、脳内を流れる神経伝達物質の一つで「しあわせホルモン」とも呼ばれています。セロトニンが緊張を和らげ、気持ちを安定させる働きをすることからつけられたニックネームです。

晴れた日に日光浴をしたり、お味噌や豆乳などの大豆製品をとるとセロトニンが増えるそうです。「それなら、言葉も同じだ!」と気づいたのです。

言葉の選び方や使い方の工夫によって、目の前の相手の心はほぐされて穏やかな気持ちに変わります。

そして「言葉のセロトニン」は、相手を元気にする効果も生んでくれます。その元気にはワクワクする感じもあれば、うっとりする感じのときもあるでしょう。

あなたが言葉のセロトニンを添えることで、相手の心にセロトニンが注入されるのです。

本書では、職場や家庭、友人やパートナー、親戚やママ友など、私たちがふだん接するさまざまな相手・場面・状況ごとに、添えると効果抜群の「ひと言」を紹介しています。

ケースによっては「言い換え」に近いものもありますが、誰でも今日から簡単に使えるものばかりですので、ぜひ参考にして実践してもらえるとうれしいです。

本当は優しい気持ちがあるのに「ひと言」が足りないばかりに、人間関係で損をしてしまう残念な人をたくさん見てきました。

相手に寄り添った「ひと言」さえあれば、その言葉は相手の心に必ず響きます。そうすれば、仕事もプライベートも自然にうまくいくことでしょう。一番大事にすべきは言葉。

さあ、はじめましょう!森優子

感じのいい人は、この「ひと言」で好かれるcontentsはじめにChapter1この「ひと言」で、相手がもっともっとよろこぶChapter1挨拶、感謝、ほめる……あなたの真心が伝わる気づかい!Chapter2この「ひと言」で、ますます信頼されるChapter1金額、時間、予定……安心してもらうコツは事前に・具体的に!Chapter3この「ひと言」で、仕事が格段にうまくいくChapter1依頼、断り、催促……会社の人間関係が3倍スムーズに変わる!Chapter4この「ひと言」で、相手との距離が縮まるChapter1指摘、注意、励まし……シビアになりがちなときの助け舟!Chapter5この「ひと言」で、会話がどんどん弾むChapter1雑談、武勇伝、家族の自慢……盛り上がるリアクションのコツ!Chapter6この「ひと言」で、言いづらいことも伝わるChapter1要望、クレーム、謝罪……炎上することなく穏やかにまとまる!Chapter7この「ひと言」で、家族との関係がうまくいくChapter1パートナー、両親、兄弟姉妹、親戚……いたわり上手はあしらい上手!Chapter8この「ひと言」で、子育てを乗り切るChapter1子どものしつけ、ママ友の付き合い……子育てのピンチをチャンスに!Chapter9この「ひと言」で、書き言葉が心に響くChapter1メール、ライン……クールになりがちな文章が温かく伝わる!

「おはようございます!」と挨拶をして、相手からも「おはよう」「おはようございます」と、挨拶が返ってくるとうれしいものですね。

返報性という言葉がありますが、自分に与えられた好意には、好意で返したくなるものです。

そのとき、「いつも素敵ですね」「かっこいいカバンですね」などの言葉が添えられてきたら、「自分のことをよく見てくれているな」と感じて、さらにうれしくなりませんか?「他者に自分のことを認めてもらいたい」という承認欲求は、多くの人がもつ自然な感情ですので、少なくとも、不快に感じることはないと思います。

ぜひ、いつもの「おはよう」に加えて、視界に入ってきたよい印象を伝えてみましょう。きっと、相手は思わず笑顔になって、その場が明るくなることでしょう。

相手の印象を言葉にするのはちょっと気恥ずかしい、ハードルが高いと思う人もいるかもしれません。その場合は、天気などを話題にするといいでしょう。

共感しやすいひと言が、徐々にエンジンを上げていく朝の挨拶に、相手への心地よい目覚まし代わりになりそうです。

そして慣れてきたら、「いつも素敵ですね」「今日もさわやかですね」と、相手のよい印象をぜひ添えてみてくださいね。

子どものころは「行ってらっしゃい」という言葉でよく送り出してもらいました。そして社会人になると、逆に人を送り出すことが増えてくるのではないかと思います。

そんなとき名前を添えると、親近感がプラスされて相手に届きます。これは心理学的にも証明されていて、人は自分の名前を呼ばれることに一番の心地よさを感じるのだそうです。

この世に生まれてから物心つくまでの間、最も多く呼ばれてきたのが自分の名前だからかもしれませんね。名前を呼ぶことは愛情表現です。

恋人のみならず、友人や親子でも、仕事の仲間でも、名前を呼んで挨拶をされると、心理的な距離が近くなったように感じるものなのです。

リクルートでの仕事を始めたばかりの頃、営業に出ようと席を立った私に、「森さん、行ってらっしゃい!」と、チームリーダーが声をかけてくれました。

ハッとしてリーダーに「行ってきます!」と応えると、いっせいに周りの先輩たちも「森さん、行ってらっしゃい」「行ってらっしゃい、森さん!」と、声をかけてくれたのです。

私はちょっと感動しました。

慣れない環境の中で名前を添えて送り出してくれたことがとてもうれしかったですし、仲間だと認めてもらえたような親近感を覚えたものです。

名前の力ってすごいですね。ほんのひと手間、名前を添えるだけなのです。

仕事でもプライベートでも、久しぶりに会った人との挨拶は、「お久しぶりです」「久しぶり〜」から始まると思います。

そのときに「いつまでもお変わりないですね」「ぜんぜん変わらないね〜」と言われると、元気をもらったような気がしてきませんか?なぜなら「いつまでもキレイですね」「いつまでも素敵ですね」という意味だからです。

人は、最初にうれしいことを言われると元気が出るものです。

私はこれを「言葉のセロトニン」と呼んでいます。

ご存知の通りセロトニンとは、幸せホルモンと呼ばれる代表的な神経伝達物質の一つで、日光浴をしたり大豆や乳製品をとると増えるといわれていますよね。

言葉のセロトニンを添えて挨拶すると、相手の心にセロトニンが注入されるのです。

特に、相手が目上の人であればあるほど「いつまでもお変わりないですね」という言葉は、うれしさが倍増するものです。いつまでも若々しいということだからです。

もちろん最初から「いつまでもお若いですね」「いつまでも素敵ですね」と言える人はダイレクトに伝えてみましょう。

とっさに言葉が出てこない場合もあるかと思い、あえて本書では「いつまでもお変わりないですね」という言葉を紹介しました。

「会えてうれしいです」「会えて幸せです」この言葉は、某情報誌が好きな相手から言われてうれしい言葉をアンケート調査したところ、ナンバーワンに輝いた言葉だそうです。

この言葉が選ばれた理由は、自分が相手にどう思われているのか心のどこかで不安な要素があるからです。

街中で「会えてうれしい?」「うれしいよ、何でそんなこと聞くの?」と言っている、ほほえましいカップルを見かけることがあります。

恋人からの「うれしいよ」という答えを聞くことによって、自分自身が安心するのですね。この心理は、ビジネス上の初対面においても同じことがいえると思いました。

はじめて会う上司や先輩、社外の人との対面は緊張するものです。

そんなとき、挨拶で「お目にかかれてうれしいです」と言われたら、ホッとするのではないでしょうか。

私は身をもって体験しました。

初アポに現れた取締役がジャンボマックスにいかつさを足したような強面で、数秒言葉が出ないでいると、「はじめまして。お目にかかれてうれしいです」と、微笑みながら言ってくださり、胸をなでおろしたのです。

その日をきっかけに、仕事でも仕事以外でも、初対面の場合は特に「お目にかかれてうれしいです」という言葉を添えて、挨拶をするように心がけています。

人を紹介するときには、「これから紹介しますよ〜」というサインがあると、スムーズに紹介の儀式を行うことができます。なぜなら、紹介してもらう人は、準備がまだできていない可能性があるからです。

紹介の際は、椅子から立ち上がって姿勢を正したり、名刺を出したりと、何かとせわしくなるものです。

そのため双方が安心して挨拶できるように、紹介したい相手に「ご紹介します」と、ひと言添えることで、その後の紹介の儀式へと、自然に誘導することができるのです。

私はこれを「言葉の架け橋」と呼んでいます。特に若手営業マンは、商談の際に上司に同行してもらうことが多々あると思います。

そのとき、「こちらは、上司の〇〇です」とすぐに紹介を始めるのではなく、最初に「ご紹介します」のひと言を添えてから、上司を紹介しましょう。

また、身内である会社の上司にお客さまを紹介するときも同じです。その場合はさらにていねいさを添えるとよいでしょう。

たとえば自分の上司が課長ならば、「課長、紹介します。こちらが、いつもお世話になっている〇〇様です」と、このような感じです。

ビジネスシーンのみならず、人を紹介するときには、前置きとなる言葉の架け橋「ご紹介します」を、相手へ架けましょう。

仕事をしていると、お客さまをお見送りすることがあると思います。

その最後の挨拶を交わすときに「お気をつけてお帰りください」という言葉を添えると、お客さまへの気づかいが感じられ好印象を与えます。

「そんなこと言わなくたって、お客さまはちゃんとわかってますよ」と思う人がいるかもしれません。

ですが実際には、帰りの道中を心配してくれるようなその言葉がきっかけで相手に好印象を持ち、契約を決めたというお客さまは多くいるのです。

新たな保険加入を考えて、いくつかの保険会社に出向いて説明を受けていた私の友人は、加入会社を即決しました。

決め手は、帰り際に「どうぞお気をつけてお帰りください」と言ってくれた保険営業マンの思いやりのある言葉に、グッときたからだそうです。

ある建材メーカーの総務課長は、プライベートではじめて入った飲食店のスタッフが、帰り際に「お気をつけてお帰りください」と言ったことに感動を覚え、いきつけのお店にしたといいます。

「お気をつけてお帰りください」というひと言は、帰路を案じてくれるような、相手のその先までを心配してくれているような思いやりを感じる言葉なのです。

顔は見えても表情まではよくわからないオンラインミーティングは、どこかよそよそしい雰囲気になってしまうこともあります。

そうならないためには、画面上に現れた相手に対して早いタイミングで挨拶をして、相手が笑顔になるようなひと言を添えると、場の空気がやわらぎます。

そうです!何事も最初が肝心なのです。少人数のミーティングならば、参加者の背景も視界に入りやすいですね。

「お疲れさまです」の挨拶に加えて、「○○さんきれいな背景ですね」「○○さんの背景もきれいですね、それはどこの風景ですか」など、背景についてひと言添えると、「バーチャル背景です」「伊豆の海です」など、笑顔で答えが返ってくることでしょう。

大人数ならば、主催者はミーティング開始3分前くらいに顔を出してきた参加者の画面を意識して見ておくと、印象に残る背景を発見しやすくなります。

たった1名でもいいのです。

「皆さんお疲れさまです」の挨拶にプラスして、「きれいな背景ですね」「それはバーチャル背景?」など、ぜひ声をかけてみてくださいね。

まずは最初の挨拶の段階で、参加者の緊張をほぐすような明るい空気を、画面に流すようなひと言が必要なのです。

ねぎらいの言葉は、主として同等または目下の人に向けて使うものだと言われますが、相手を敬うていねいな言い方をすれば、目上の人やお客さまに対しても決して失礼になることはないと私は考えます。

実際に、「この人はなんて気持ちのよい気配りができる人なのでしょう」と、よろこばれることの方が多いのです。気持ちのよい気配りは、相手が気持ちよくなるようなねぎらいの言葉をかけることから始まります。

イメージとしては、ちょっとした「ワクワク感」を持っていただくような感じです。たとえば予約をしたお店に行くと、「いらっしゃいませ」と言われますよね。

このとき「いらっしゃいませ」だけで席を案内されるより、「お待ちしておりました」という言葉が添えられてきたら、楽しみな感情がわいてきて心のテンションが上がるような気がしませんか?お店まで足を運んだことへのねぎらいと、きちんと準備をして来店を待ってくれていたということが伝わってきます。

すると、気持ちのよいサービスが受けられることも想像できて、ワクワクしてくるのです。

「お待ちしておりました」は、華のある言葉です。

お客さまや目上の人に華をもたせられる人は、人としてかわいがられ愛されていきます。おもてなしは、相手の姿が見えたときから始まっています。

先に述べた「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」がそうでしたね。

ご予約のお客さまに、お店まで足を運んでくれたことに対するねぎらいの気持ちを込めた言葉を添えて、もてなしのスタートをきっています。

「お待ちしておりました」と言われると、気持ちのよいサービスが受けられることも想像できて、ワクワクしてくると伝えました。

そのワクワクが続くと、今度はうっとり感が生まれます。

今回のシーンでいえば、「お待ちしておりました」の後に「こちらにどうぞ」と席を案内されるとします。

そのときに「ご案内いたします」という言葉が添えられると、さらにその先も大切にもてなされることが想像できて、うっとりするのです。

人は、心がこもった接し方をされると気分が高揚してきます。恋愛心理にたとえればわかりやすいと思います。

恋人にていねいに優しくエスコートされるのと、がさつに扱われるのとではどちらがうっとりするでしょうか。そうそう、「足元にお気をつけください」という言葉も、人気店のスタッフがよく使います。

「足元に気をつけて」は、恋人や友人、家族間でも使われますよね。

サービス業に限らず、普段から人を大切にしている人は、うっとり言葉を添えているのです。言い方に温かみがないと、相手に感謝の気持ちが伝わらないことを実感したときがありました。

「ありがとう」と言ったとき、「本当にそう思ってるの?」と言われて仰天したのです。すかさず「思ってる」と答えると「そうは思えない」というこれまたショッキングな返事が戻ってきたのです。

そして、気がついたのです。

本当にそう思っているのだから、「本当に」を添えれば相手に伝わるはずだと。

それからは実践あるのみでした。

感謝の気持ちを伝えるときには「本当にありがとう」と、「本当に」を添えるようにしました。

すると、相手からも「こちらこそありがとう」とうれしい言葉が返ってくるようになったのです。好意の返報性です。

そして、好感度の高い人を観察してみると、「ありがとう」と言うときには、「本当に」を添えていることに気がつきました。

中には、「さっきから『本当に』ばかり言ってますが、本当にそう思っているから言わずにいられないのです」と言って、相手を笑わせている人もいたほどです。

「本当に」という言葉は、ありがとうの気持ちを強調してくれるだけでなく、相手を笑顔にしてくれる言葉だと、本当に(笑)感じています。

誰かと会話をしたことで元気になることってありませんか?そんなときは、ありがとうだけではなく「元気をもらいました」「元気をいただきました」と、与えてもらった「元気」を添えると、相手も元気になります。

なぜなら、前の項目でお伝えした返報性といわれる心理作用が働くからです。たとえば誰かにプレゼントをしたときに、「ありがとう。うれしいです」と言われたら、あなたも「よろこんでくれてうれしい」と思いますよね。

それと同じで「元気をもらいました」と言われたら、言われた人もうれしくなって、元気になるのです。「元気づけられました」が正しいんじゃないの?と思われる方がいるかもしれません。

もちろん正しい言葉の使い方は大切ですから、お礼状など文書で感謝の気持ちを伝えるときは「ありがとうございます。元気づけられました」は、ていねいで好印象ですね。

ですが、相手の声がすぐ届く場面ならば「元気をいただきました」という言葉は、むしろよろこんでもらえるひと言だと、私は感じています。

形式ばらない言葉が、相手の心に届くことがあるのです。

心配な人は「元気をもらいました!本当にありがとう」と、それこそ先に紹介した「本当に」をプラスして、感謝の気持ちを強調するとよいでしょう。

仕事もプライベートもうまくいっているように思える人っていますよね。そのような人は、いい出会いに恵まれています。

なぜなら、「あなたのおかげです」というひと言が言えるからです。何かを助けてもらったり、少しの元気をもらったときでも「あなたのおかげです」を添えて、感謝を伝えます。

「○○さんのおかげです。どうもありがとう」「○○さんのおかげです。感謝します」私は、人にこれほどよろこんでもらえる言葉はないと思っています。

名前を入れて「〇〇さんのおかげです」と言われたら、「自分のしたことが人の役に立ったんだ」という高い自己肯定感に繋がりよろこばれるのです。

名指しで感謝されることは最高にうれしいことなのです。そして「○○さんのおかげです」という言葉は、いい出会いを引き寄せていきます。

営業の仕事をしていると、お客さまからお客さまを紹介していただくことがあります。たとえばあなたのお客さまA社がB社を紹介してくれて、無事B社と契約が成立したとします。

そのときに「A社○○さまのおかげです。感謝します」と言うと、「それはよかった」と、さらにC社、D社を紹介してくれることが実際にあるのです。

感謝の大小に限らず「あなたのおかげ」を添えて、いい出会いを引き寄せましょう。リアクションの大きい人は人気がありますよね。お笑い芸人の方々を見てもわかるように、表情豊かに全身を使って反応しています。

オーバーリアクションをすることで番組を盛り上げ、視聴者を楽しませてくれているのですね。

それは、「相手に好意を持ってもらいたい」という心理と「相手を笑顔にしたい」という心理が働くからです。何かの感想を伝えるときにも、しっかりしたリアクションを相手に見せることは、自分を印象づける上で確かに大切です。

ですがビジネスシーンや初対面の人の前で無理に全身を使ってリアクションをしなくても大丈夫です。そのぶん、言葉でしっかり反応を見せることが重要です。

私はこれを「言葉のリアクション」と呼んでいます。その代表は感嘆詞です。「いや〜それは知らなかったです」「うわ〜うれしいです」「ええ!そうなんですね」「おお!すばらしいです」など。

感嘆詞が、後にくる感想を強調してくれるため、相手に思いが届くのです。もちろん鉄仮面のような無表情ではいけません。

口角を上げて笑顔で言いましょう。言葉のリアクションを上手に使ってみてくださいね。

「楽しかった」は、次に繋がる言葉です。

たとえば友人や恋人と過ごしたときに、「楽しかった」と言うと、相手からも「楽しかったね」と、同じ言葉が戻ってきますよね。楽しかったから「また会おうね」となるのです。

このような感想を、もっともっと相手に伝えたい場合はどうしたらよいでしょう。お任せください。相手をうっとりさせるほど感想の本気度を伝える術があります。

忍法ならぬ森法「余韻の術」です(笑)。冗談のようですが、これは効きます。

たとえば「楽しかった」を伝えるなら、ひと言「しばらく余韻にひたりそう」を添えるのです。

余韻にひたった経験は皆さんにもあると思います。

映画を観終わったとき、感動したシーンをしばらくかみしめたくて、いつまでも席を立ちたくないと思う、うっとりしているようなあの気持ちです。

余韻にひたるとは「今」を延ばしていることなのです。

「しばらく余韻にひたりそう」は、楽しかった時間を心の中で延長したいという、うっとり言葉です。

「楽しかった」「美味しかった」「おもしろかった」「感動した」などの感想を伝えるときに、「しばらく余韻にひたりそう」を添えてみてくださいね。

あなたの感想の本気度が伝わり、相手の人も余韻にひたりうっとりするのです。

昨年、リクルート時代のマネージャーにばったり遭遇して驚きました。

「Sマネージャー、森です。お久しぶりですね。いつまでもお変わりありませんね」「森さんも変わってないね。今もリクルート?」退社したこと、現在している仕事のことを話したら、なつかしい言葉が返ってきて、私の気持ちを明るくしました。

「がんばっているんだね。がんばってて、えらいね!」この言葉は、Sマネージャーがよくメンバーにかけていた言葉です。

複数の営業チームを抱えていたSマネージャーは、普段からよくメンバーに声をかけていました。その姿は、まさに愛のパトロールでした。

新人には「〇〇くん、仕事は慣れた?がんばってるね。えらいね」と寄り添うように励ましてほめます。

キャリアの長い人にも「あともう1件で目標達成だね。がんばってて、えらいね」と、がんばりを認めてから「えらいね」というひと言を添えます。

Sマネージャーの部下であり私の直属の上司だったチーフが言っていました。

「がんばっている人に『がんばって』とは言えない。すでにがんばっていることはわかっているから『がんばってて、えらい!』と思わず言ってしまうのよ」

皆さんも、ほめてもらったときにはこのように御礼の言葉を相手に伝えていると思います。ところがほめられ上手な人は、ここからさらにひと言をプラスして、相手をほめ返します。

具体的には、相手の自尊心をくすぐるような言葉を使って、相手を立てます。

たとえば、先の「ほめる」で説明した「がんばってて、えらいね」というほめ言葉に対して、ほめられ上手な人がほめ返すと、次のような感じになります。

「○○さんのような方にほめていただいて、感激です」もちろん、「感激です」を「光栄です」や「うれしいです」にしてもいいでしょう。つまり、自分にとって憧れの存在であることを、「○○さんのような方」という言葉にして、「感激です」「光栄です」「うれしいです」に添えるのです。

他にも、ほめられ上手な人は、次のような言葉でほめ返しています。

「○○さんにほめていただいて光栄です。○○さんのようになるのが目標です」「ほめていただいてうれしいです。まだまだ○○さんにはかないません」もしあなたが誰かをほめたときに、このようにほめ返されたらうれしいですよね。

ほめた人とほめられた人の心が、ハートフルになるような気がしませんか?

「よかったですね。私もうれしいです」「おめでとう。僕もうれしいよ」目上の人へはもちろんのこと、友人や同僚、部下の幸せや成功を知ったとき、このような言葉をかけられる人は愛されていきます。

人は、自分のことのようによろこんでくれる人に対して優しい人柄を感じ、自分もその人の幸せと成功を心から願いたいと思うからです。

リクルートで求人広告の営業をしていたとき、私はグランドスラム賞という名誉ある賞をいただきました。年間を通して目標達成をし続けた者だけに与えられる栄えある賞です。

表彰式会場で、表彰台から戻ってきた私に「おめでとう!私もうれしい!」と、最初に抱きついてきたのが同期の女性Nさんでした。

Nさんとはよき友でありよきライバルで、「営業成績1位を競い合う仲になりたい」と切磋琢磨してきたほどです。

そんな彼女が開口一番「私もうれしい!」と言ってくれたときは、彼女の優しい人柄と友情を感じ、それがうれしくて、彼女を心から応援したいと思いました。

人としてかわいがられ愛されていく人は、誰かに悲しいことがあったときは同情して励まし、うれしいことがあったときには、自分のことのように心からよろこんでくれるのです。

「いい人ですね」と人柄をほめるとき、どういい人なのかという具体的なことを添えると、言われた人の安心感やよろこびが増します。

「あの人は、人の悪口を決して言わない、いい人ですね」「親切で、いい人ですね」このような具体的なほめ方ができれば、相手のよろこびは倍増し元気になります。

まさに、言葉のセロトニン効果です。

前の項目で、表彰台から戻ってきた私に、一目散に飛んできて自分のことのようによろこんでくれた同期のNさんの話をしましたね。

この話には続きがあって、翌日私は会社で上司からNさんのすばらしさを教えてもらうことになります。

「森さんが表彰台に立っているとき、Nさんは一生懸命カメラであなたのことを撮っていたわよ。嫉妬心があったら写真なんて撮らないでしょう。彼女は思いやりのあるいい人ね」私は感動しました。

数日後、笑顔で写真を渡しに来てくれたNさんに御礼を言うと、「最初から撮ると決めていたの。ママの晴れ姿を子どもに見せてあげてほしいと思ったんだ」と言うではありませんか。

「Nさん、あなたは本当に思いやりがあっていい人だね」と涙声で伝えると、Nさんの笑顔に笑顔が重なって(涙のせいではありません。笑)、とてもよろこんでいるように思えて、それがまたうれしくて笑い合ったのでした。

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