03「世間の関心」に自分の関心を合わせる自社内、自業界のことしか分からない社長になるな!どんな社長も、激変する社会状況に広くアンテナを張らなければなりません。変化の波を敏感にキャッチしていないと、正しい方向づけはできません。 世の中の変化に敏感であろうとしていますか? 会社の「方向づけ」に欠かせないのが、社会を見据える目です。「会社」は「社会」という字の反対ですが、どんな会社でも社会の動きには勝てません。 いま、世の中はどうなっていて、これから何が求められるようになるのか。社会の変化に対応して勝ち残っていくために、自分たちはこれから何をやるのが望ましいのか。 今後のマーケティングとイノベーションの道を考えるためには、世の中の動向をしっかり見据えることが必要になります。 優れた経営者は、社会の動きに対して常にアンテナを張って変化の兆しを捉え、予測を立てるための「準備」をしています。 将来のことを考えるのが仕事である社長にとって、これは非常に重要なことです。 その土台になるのが、世の中の変化をしっかり見ることです。 先見性は、関心を持って社会の変化を見続けることによって養われていくのです。 松下幸之助さんが『道をひらく』のなかで、次のようなことを言っています。 人間、普通はせいぜい 15度、 20度ぐらいの視野でしかものを見ていない。それを 180度まで広げたら、ものすごい広がり方だ。けれども、それでもまだ物事の半面が分かるだけだ、というのです。 松下幸之助さんらしい考え方です。そう言われたら、 360度見ようかと思います。 自分たちの業界のこと、仕事に関わりそうなことについては、みんな関心があると思います。日々、知識や情報の収集をしているといっても、それは全方位のうちの 15度、 20度程度の領域にすぎないものです。入ってくる情報は知れています。 だから、社長は絶えず視野を広げる努力をしなければなりません。 これからの世の中にどう対応していくべきかという予測を立てるためには、関心の幅を広げて、いろいろなことに興味を持たないといけません。 関心を広げたいなら、「新聞を読む」のが手っ取り早い 関心の幅を広げる大前提は、「自分は何も分かっていない」と思うことです。それがスタート台です。素直に謙虚に、分かっていないと思うことです。 そして、関心の幅を広げる方法の一つとしては、私は「新聞を読む」ことをお勧めしています。そのときのコツは「 1面のトップ記事から順に読む」ことです。 とくに、本文の前にリード文がついているような大きな記事は、国際面であろうが金融面であろうが、リード文だけでもいいので、とにかく読んでおく。 自分とはあまり関係のない話だと思って、いままでならスルーしていたような記事でも、リード文だけは目を通すクセをつけてください。 2、 3カ月、毎日そうやって新聞を読み続けていると、世の中で重要とされているさまざまなことに、広く関心が持てるようになってきます。「関心のフック」ができるのです。 新聞の良さは継続性にあります。毎日少しずつでも世間の関心事を知っていくと、それぞれの出来事が、ただの「点」ではなく、「線」として、他の物事と関連づいて見えてきます。物事が線で見えると、この先どうなっていくのかも見えてきます。また、大きく物事を捉えられるので、「線」がそのうち「面」となって読めるようになります。 さらに、新聞が良いのは、自分の関心のないこともいろいろ書かれているところです。 いまは、ニュースもネットから得る人が増えており、新聞もネットで読むという方も多いかもしれません。しかし、紙の新聞にしてもネットにしても、自分の関心があることだけを拾って読んでいたのでは、世界は広がっていきません。 大事なのは、世の中の関心はどこにあるのかに目を向けることです。新聞をここに説明したように読むことは、「自分の関心を世間の関心に合わせる」訓練なのです。
世の中の人々はいま何で困っているのか。何が求められているのか。自分の会社に関係したことなら知っているかもしれませんが、興味を持っていなかった世界のことは分かりません。しかし、そこにこれからのヒントになることがあるかもしれない。 だからこそ、社長は、自分の関心を「世間の関心」に合わせる努力が必要なのです。 Point社長は世の中の動向に、幅広く意識を向ける。視野が広がれば、見えるもの、入ってくる情報も格段に広がる。
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