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18儲かる社長はイエスマンを雇い、ダメ社長は反骨精神のある人物を雇う。

中小企業にとっては、社員の働きによって業績が大きく左右されますから、どのような人物を採用するかということが非常に重要な課題です。  私は多くの中小企業を見てきた結果、「イエスマン」を雇うべきだと考えています。「イエスマン」というと、「何でもいうことをハイハイと聞いてしまって役に立たない人物」というイメージがありますが、私が推奨する「イエスマン」は少し意味が違います。社長が指示したことに対して、たとえかなり難易度が高い内容であっても「ハイ、わかりました。やります!」といえる人物のことです。「そんなこと無理ですよ」「そんなことやっても無駄でしょう」などといわず、まずはやってみようという行動力を持った人です。  もう 20年以上前のことですが、私が金融機関の大阪支店にいた頃、「融資を推進する」という課題を課せられていた時期がありました。その時私が所属していた課の課長は、がらっぱちなタイプの人で大きな声と勢いで部下を引っ張るタイプでした。  ある日課長が「今度、大阪中央卸売市場のローラー作戦をやるで!」といい出したのです。 8人いる部下のほとんどは「そんな無駄なことはやめましょうよ」と反発しました。「大阪中央卸売市場」とは、鮮魚、青果、精肉などの競りを行っている市場で、場内には数百社に及ぶ仲卸の会社がひしめき合っていました。  課長の指示は、 8人で市場内をまわり、仲卸企業に対して「融資はいかがですか?」と営業するというものです。仲卸企業の社長や社員には「荒くれ男」みたいな人がたくさんいます。飛び込み営業で融資の話を持って行っても、相手にもしてくれないだろうというのが普通の見方でした。もちろん、私も意味がないというのが正直な気持ちでした。  ところが部下の 1人が、「面白いですね。やってみましょうよ!」と、課長の考えを積極的に支持したのです。  結局ローラー作戦を実施することになって、他のメンバーもしぶしぶ飛び込み営業に向かったのです。いざ実施してみると、これが意外に面白い。  たしかに卸売市場には気性が激しい人が多く、話しかけるのもおっかない感じがしましたが、数社は融資の話に乗ってくれたのです。それ以降、中央卸売市場へは年に数回ローラー作戦を実施し、そのたびに支店の融資実績も上がりました。普通に考えると無茶苦茶な指示に対して、「やってみよう」という部下がいたからこそ成果を上げられたのです。  これは私が課という小さな組織で経験したことですが、まさしく中小企業経営でもいえることだと思うのです。社長が考えた「とんでもない発想」に対して、文句をいわずに実行しようという社員がいるととても頼もしいものです。  もちろん、社長の指示が根本的に間違っている場合は、社員が従ってしまうと経営が傾きかねません。社長自身も、しっかりと考えたうえで指示を出すべきです。  一方「イエスマン」ではなく、反骨精神のある人物を雇ってしまったことが原因で悲劇を招くというケースは珍しくありません。とくに、企業の強みが、少人数の社員のスキルやノウハウによって支えられている会社で起こりがちです。  新たな取り組みに挑戦しようと思い、社長が社員に仕事を指示した時、反骨精神のある社員は「そんな仕事が増えるようなことをすれば社員が疲弊する」などと、もっともらしい理由で断ります。社長はとても残念に感じても、この社員のスキルがなければ会社は持たないと思っているので、「そうか、それなら仕方がないな」とあきらめてしまいます。  すべてにおいてこのような調子で、会社の成長が図れないどころか、「反骨精神のある社員」の意のままに操られてしまうのです。常にこうした社員がブレーキとなります。  中小企業の強みを伸ばすには、少々無理や無駄がある社長の指示にもやる気を持って対応する「イエスマン」の社員を採用することがとても大切なのです。  社長にとっては、優秀でモチベーションが高く社長のいうことを素直に実行する社員が理想的ですが、中小企業が理想的な社員を採用しようと思っても、容易でないでしょう。「公募してもいい人材は大企業に取られる。うちのような零細企業へは来てくれない」  こう嘆く社長をよく見かけます。  そこで、私が仕えた課長のように、社長自らが元気に明るく率先して行動して見せて、社員を勇気づけることをお勧めします。社長が大きな声で「やる時はやる!」といって、元気よく率先すれば、社員もその勢いに圧倒されて動いてくれるものです。  成長する中小企業の大きな特徴の1つに、「ノリと勢い」で社員が活動しているというのがあります。時には、ある意味ハチャメチャな勢いを示すように心がけましょう。 18/儲かる社長は、行動力のある社員を雇い、優秀な社員に育てられる!

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