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34儲かる社長は仕入先に儲けさせ、ダメ社長は仕入れ値を徹底的に値切る。

以前テレビで、倒産寸前の会社の在庫を二束三文で買い叩き、自分の店で低価格で売りさばくことで、とても儲かっているという社長が紹介されていました。  私の印象ですが、出てくる社長たちはみな人相が悪い感じがしました。  たしかに、会社の粗利益を上げるために、仕入価格などの原価を抑えるのは正しいやり方です。かなり以前から、大企業が外注先である中小企業の町工場に対して、一方的に単価の切り下げをするという現象が見られます。  しかし、中小企業の場合は、過度に仕入れ値や外注費用を値切ることばかりしていると、「あの社長はケチだ」という評判が立つばかりではなく、仕入先や外注先を失う結果になりかねません。  したがって、仕入先や外注先は、会社を外部から支えてくれるよきパートナーですから、自社だけではなく、彼らも儲けることができるように配慮することが大切です。  それは、たとえ「値切るのが当たり前」という風潮がある大阪でも、しっかり根付いています。売るほうも買うほうも負けずに交渉していますが、「落としどころ」をわきまえており、お互いが儲けられるところに落ち着いています。  外注費を値切るどころか、外注先に高い費用を支払って成功している社長がいます。  あるサービス業を営んでいる a社長は、受注は好調なものの、それを処理するのに人手が足りず、せっかく発注してくれたお客様へのサービス提供が遅くなっているのが悩みの種でした。  そこで、当社のサービスを代行して実施してくれるような企業を外注先として確保しようとしました。しかし、最初はかなり安い金額で募集したためか、スキルの面から安心して依頼できる企業は手を挙げてくれませんでした。  困り果てた a社長は、思い切って外注費として支払う単価を、当初の 3倍の額に上げて募集したのです。同じようなサービスを提供し、やはり外注を活用している同業者と比べても、倍以上の好条件です。  ただ、それでは外注費の支払で資金が嵩むため、外注先への支払をもう 1カ月ずらし、お客様から入金があった後に支払うという条件をつけました。外注費が嵩むことによる利益の圧迫については、今までより多くのお客様を集め、優秀な外注先に迅速に対応してもらい、売上に変えることでカバーしようと考えたのです。  こうして単価を上げて外注先を募集したところ、優秀な外注先企業を 10社以上確保することができました。外注費の支払が 1カ月ずれた分、資金繰りの面でも問題ありません。  そして、 a社長のもくろみどおり、うまく事は進んでいきます。  当社は受注活動に専念できるようになり、たくさんのお客様を集めて売上・収益を拡大させることができたのです。外注先にとっても他社の仕事を請けるよりも大きな収入が得られるという、お互いハッピーなビジネスモデルになり順調に推移しています。  昔の近江商人の心得として有名なものに「三方よし」という考え方があります。これは、「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」というもので、「売り手の都合だけで商いをするのではなく、買い手が心の底から満足し、さらに商いを通じて地域社会の発展や福利の増進に貢献しなければならない」という意味です。仕入先や外注先の儲けも意識して商売することは、間接的に地域に貢献することになり、「世間よし」の1つだと思います。  この「三方よし」の心得は、現代でも変わらず企業経営で忘れてはならないものです。  また、とくに取引先が「親しい間柄」の場合こそ、しっかりと相手を儲けさせる意識を持つ必要があります。社長のなかには、仕入先や外注先が親しい間柄の場合に、「特別に安くしてよ」と気安く値切る人がいます。  いくら親しくても、それをいいことに安くしてもらおうとすれば、相手は断ることなく応じてくれたとしても、心のなかでは「この人はいいお客様ではない」と思うに違いありません。「親しき仲にも礼儀あり」を忘れず、正規の料金を支払ってこそ、お互いの取引が継続するのです。 34/儲かる社長は、自社だけではなく、仕入先の儲けについても考えている!

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