江戸時代の商人のエピソードで、火事が起きたとき真っ先に持ち出そうとしたのは、お金でも商品でもなく、「顧客リスト」だったというのがあります。 お金や商品がなくても、「お客様のリストがあればまた商売を立て直せる」と考えていたからです。 これは現代のビジネスでも全く同じことがいえます。儲かっている社長は、顧客リストを大切にしているものです。 間違いなく、儲かっている社長の顧客リストの数は莫大です。当社の商品やサービスを買ってくれた実績がある人や企業だけではなく、少なくとも資料を請求した人や問い合わせをした人なども取り入れています。 当然、ダイレクトメールやニュースレターなどでの販促活動ができますので、マーケティング上、顧客リストの数が競合と戦うための大きな武器となるのです。 もちろん、「顧客リストを金庫に入れる」というのはお金よりも大事であるという比喩表現であり、実際は金庫には入れませんが、万が一なくなったときのためのバックアップも用意したりして、とにかく厳重に保管しています。 それに対してダメ社長は、目先の売上やお金に目が向いてしまい、顧客リストの整理までは手がまわっていないものです。顧客リストがなければ、その都度大きな金と労力がかかることに気がつきません。 また、最近は「リストマーケティング」といわれるマーケティング手法が利用されるようになりました。それは、次のようなものです。 私は半年ほど前に、あるプロゴルファーが出したインターネット広告をクリックしたところ、「ゴルフに悩む人が劇的にうまくなる動画を無料で配信します」というページに飛ばされ、「無料」に引かれて思わず申し込みをしてしまったことがあります。かつてゴルフを熱心に練習したにもかかわらず、なかなかうまくなれなかったという苦い思い出があったからです。 登録後、メールで毎日 1回ずつ計 10回ゴルフレッスンの動画の URLが届きました。この動画はとても珍しく興味深いレッスンで、私は食い入るように観てしまいました。 10回の動画配信が終わったら、今度は毎日メールマガジンが届くようになりました。「ダフリやトップを簡単に治す方法とは?」「ドライバーの飛距離が 10ヤード伸びた人の共通点」など、ゴルフ下手にとっては興味を引くタイトルで、つい読んでしまいました。 その後、 1週間に 1回ほどの頻度で、メールマガジンに「究極のぶっ飛びドライバー」「 1カ月でスコアが 10縮まるレッスン DVD」など、商品の宣伝記事も記載されるようになったのです。 私は、「なるほど、結局これらを売って儲けようとしているのだな」とようやく気付いたのですが、売っている商品もとても魅力的でほしくなっている始末です。 このように、インターネットを活用して、無料の「オファー」といわれる動画や資料などが得られることを餌にして、メールアドレスを集めて、顧客リスト化する手法が広く活用されています。 とくに、 B to Cのビジネスにはとても有効ですので、検討してみてはいかがでしょう。 まずは、ターゲットとなるお客様候補の人たちがほしがるようなものや情報を考え、それを無料あるいは割引価格で提供することで、メールアドレスや住所を取得する仕組みをつくります。この段階では、あくまでもリストを集めることに目的を集中するのです。 その後も、お客様候補先へのアプローチを続けて、忘れた頃に売りたいものの宣伝をするという段階を踏んで実施するようにします。 もちろん、 B to Bのビジネスにおいても、顧客リストを整理して活用することがとても重要です。「固定的な取引先」「たまに発注がある先」「以前取引していたけれど最近はない先」「営業して感触が良かった先」「新規開拓をすべき先」などにリストを分けて、パンフレットを送ったり営業をかけたりすれば、売上の拡大につながります。また、営業先企業の役職者や担当者の名前や性格、趣味嗜好などもリストに記録しておけば、会った時に気の利いた話題を持ちかけることもできます。 どんなビジネスでも、顧客リストは重要なものです。日頃から顧客リストをしっかりと整理して、それをマーケティングに活用していきましょう。 37/儲かる社長は、顧客リストを活用し、それをもとに売上をつくっている!
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