「うちの商品は高齢者向けだけど、高齢者はパソコンを見ないから、ネット販売をしても売れない」 このようなことをいう社長がいますが、今や高齢者の多くがインターネットを活用して情報を得たりショッピングを楽しんでいます。 それほど I Tは私たちの生活に浸透していますが、一方で苦手意識のある社長も少なくありません。 「ITの導入・活用における課題」という調査で、「経営者の IT活用能力が不足している」を上げた小規模企業が、 28・ 6%あるところが注目に値します。社長は忙しいので、なかなか苦手な ITを勉強する時間がないということでしょうか。 しかし、苦手といって逃げていると、いざ I Tを活用しようとした時に、とんでもない失敗をする可能性があります。 全国一円に個人のお客様を数万人抱えているサービス業を経営している f社長は、 ITに苦手意識がありました。 数年前から、顧客管理のために ITを導入していたのですが、使い勝手がよくないということで、ゼロから構築し直すことを決めました。 システム会社から「必要金額が 4000万円を超える」といわれ、「そんなにかかるのか」とびっくりしながらも、仕方ないと思い開発を依頼しました。 f社長はシステムの内容については、最初から関与するつもりはなく、 IT担当の社員に任せっきりでした。 いざ、システムができ上がったとのことで走らせてみると、立て続けに不具合が発生し、 10日以上業務がまともにできないという状態に陥ってしまったのです。 その後ようやく復旧し、なんとか正常に動くようになったのですが、ひどい出来栄えで、以前よりもスピードが遅いなど、使い勝手が悪いことが判明しました。「高額を投じたシステムなのになぜ、こんなことになるんだ!」 f社長は怒りまくったのですが、後の祭りでした。開発している期間中、 IT担当の社員が持ってきた契約書などに、なんの疑問も抱くことなく印鑑を捺していたのです。 数カ月間はこのシステムをだましだまし使用していたのですが、「これでは業務が進まない」と判断して、別のシステム会社に再構築を依頼しました。さすがに、今回は f社長も打ち合わせの段階から内容を自分なりにチェックし、疑問点があればしつこく質問をしたのです。 携わってみると、思っていたほど難しい内容ではなく、きちんと理屈を押さえて確認すればわかることだと認識することができたのです。 2回目に構築したシステムは、現場の社員と f社長の意見も取り入れた使いやすいものができ上がったのです。それまで I Tに苦手意識があった f社長ですが、「食わず嫌いだった」としきりに反省していました。 それ以降、 f社長はインターネットの SNSを活用するだけではなく、自分のブログを始めて毎日のように記事をアップするようになりました。 f社長のブログは、古典と経営を結びつけた示唆に富む文章で、多くの読者を集めています。 また、一口に I Tといっても、さまざまな活用方法があります。 とくに、「販売」や「社内の情報共有」にもっと活用すべきです。項目 35でご説明したように、インターネットを活用したマーケティング手法はさまざまな種類があります。 業種によって有効なものは異なりますが、他社の導入事例などをチェックして、自社の商品やサービスに見合う手法を取り入れることで、大きな効果を上げられる可能性があります。 とはいっても、「今さら I Tなんて。ろくにパソコンも触っていないのに……」などと ITに対して強烈な苦手意識を持っている社長もいることでしょう。 そんな人には、まずフェイスブックなどの SNSから始めてみてはいかがでしょうか。フェイスブックの場合、驚くほど簡単に自分のページがつくれ、今まで培ってきた人脈も生きてくることに気がつくはずです。 儲かる社長は、 ITを楽しめる人でもありますので、どんどん慣れていきましょう。 41/儲かる社長は、 ITを積極的に活用し、経営に役立てている!
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