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生き残る社長は波が来るのを待ち、潰れる社長はいつでも攻めようとする。

ここまで自分でも、さんざん景気の良くない話ばかりをしてきたと自覚しています。私だって、本当はもっとバーンと花火を打ち上げたいんですよ。「夢は願えばかなう!」とか「これだけやれば大成功だ!」とか。そっちのほうがウケもいいでしょうし……。  ここまでお付き合いいただいている読者の方は、私がある種の消極性を大切にしていることを感じとられたことでしょう。  同時に「売上を増やしてはいけないのか」や「会社を大きくしてはいけないのか」と疑問をお持ちになっているかもしれません。  私は決して、売上や規模の拡大を禁止しているのではありません。  ケースバイケースです。  とかく世間では、議論が単純化されます。 Aか Bか、 0か 100かと白黒つけたがります。でも、簡単に割り切ることなく、いかに両極の間をうまく行き来できるかが勝負どころです。  売上を増やすことを例に、もう少しこの話を続けましょう。  ただ売上を増やすことを目的にしてはいけないと、私は考えています。  事業計画などを拝見すると「今期は 5000万円の売上だったから、来期は 1割アップの 5500万円にしたいです」といった感じで売上目標が立てられていることがよくあります。ここには正当性も必然性のかけらもありません。  売上という数字だけを一人歩きさせて、それを増やすことを優先したらおかしなことになります。売上欲しさに、稼げない仕事に手を出したり、組織の処理能力を上回る仕事を引き受けてしまえば、内部崩壊にもつながります。  一方、もし、やるべきことをやって、結果的に売上が増えたのであれば、喜ばしいことです。これは会社の規模の話も同様です。  そもそも、無理に売上を増やそうとしないでも、コツコツと仕事をしていたらいつかチャンスがやってくるものです。  飲食店なら、店がメディアでとり上げられて、お客さんが殺到するようなケースです。宿泊業なら、突然外国人観光客の間でブームが来た、みたいな感じでしょうか。  こうなったら波に乗らざるを得ないでしょう。大変ですが、どうにかこうにか、やり切るしかありません。  やり切れたときには、もちろん売上だって、利益だって増えています。  日ごろ、地道にコツコツとやるのは、この大波が来るのを待つためだとも言えます。  大波は、私たちの日ごろの仕事ぶりを問います。  来るべきときに備えて、会社を鍛えておかなければいけません。「メディアにとり上げられてお客さんがたくさん来るようになったけど、オペレーションが悪いために、店内が地獄絵図になっちゃった……」  こんなことにはなりたくありませんが、結構ありがちな結末です。  私にも大波が来た経験があります。  以前、 NHKスペシャル「大廃業時代」というテレビ番組に出演しました。  放送後の反響はすごいものがありました。仕事や相談の依頼が次々寄せられました。パソコンを立ち上げるたびに、あまりに大量のメールが来ているので怖くなり、しばらく見ることができなくなったほどです。  大量の仕事を前に、あたふたとできる範囲のことはやりました。それでも、お断りさせていただいた案件は多く、お受けした仕事も、効率的にさばけたとはとてもいえません。  コツコツ仕事をしながら大波を引き寄せることまではできた。しかし大波が来たときの準備が十分にできていなかったと、自分では反省しています。やってきたチャンスを十分に生かせるほど、仕事を成熟させられていなかったのです。  いつでも外に攻めていこうとする社長がいます。かたや内側を整えてチャンスを待つ社長がいます。長期戦において、どちらが勝者になるとあなたは思いますか。 23  生き残る社長は、やることをやってチャンスを待つ

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