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生き残る社長は非情になれて、潰れる社長はいつも情に厚い。

会社の経営をしていれば、社長のところにはいろんな要望が寄せられることでしょう。「うちの子どもを会社で働かせてくれないか」「お金を貸してもらえないか」「選挙で応援してもらえないか」  社長には人を助ける力がある、助ける優しさがある、と思われているのでしょう。ついでに、きっと金もある、と。  そして、社長も情に厚いのです。それゆえ、どうにかしてあげられないかと悩みます。  もしあなたが、社長から話を聴く私の立場であったならば「そんなの断ればいいのに」と思うはずです。第三者の立場ならば、すぐに割り切れます。  でも、当事者となると、スパッと切り捨てられなくなってしまいます。断ることに罪悪感のようなものを持ってしまったり、「社長たるもの太っ腹でなければいけない」という変な使命感があったり。「自分ならば、どうにかしてあげられる」という万能感を、私たちは持ってしまうことがあります。  人助けをして感謝されれば、気持ちがいいでしょう。  でもこの万能感が曲者です。これがもとで躓く社長がかなりいます。潰れる社長になりたくなければ、自分が抱く万能感には、氷水をぶっかけて冷却しましょう。「自分の物件に身内を住ませる人は伸びない」  私の知り合いに、不動産大家業の鉄人がいます。ロングライフな社長であり、自身の方法論や経験を惜しげなく他の人にもプレゼントしている先生でもあります。  曰く、賃貸用の戸建てやアパートをある程度所有できるようになると、一部の人はすぐに自分の物件に身内を住ませようとするそうです。  自分の物件ならば、家賃を安く貸してあげることができます。その背後には、いいところを身内に見せたいという下心もあるかもしれません。  でも、こういう人はダメだそうです。伸びないし、避けられたはずのトラブルを招く傾向もあるそうです。  私なりの解釈では「自分の商売は聖域にしなければいけない」ということになります。  そして問いたいのです。「あなたに助けを求めてきた人に情をかけることは、あなたの商売の聖域を汚すことになりませんか」と。  多くのケースでは、やめておくべきという結論になることでしょう。  そもそも情をかけることは、無駄なケースが大半です。  過去に借金整理の仕事を山ほどやった体験から、助けを求めてくる人は、まったく反省していないという事実を学びました。ただ苦しいことから、逃げたいだけなのです。  借金で首が回らなくなった人は、最後に友人や知人に金を借りに行きます。そこで貸したお金はどうなるかといえば、消費者金融などの他の借金の返済に回されるだけです。お金を貸してあげたところで本人は悔い改めません。貸した金だって返ってきません。  真に生活を立て直すためには、すでにある借金を整理しないといけません。それ以前に本人の考え方や生活習慣から正さないといけないわけです。  でも本人には、まったくそんな頭はありません。とにかく今の苦しさから逃げたい一心で、手当たり次第に何でもやろうとします。  私も、祖父と祖父の会社の金を使い込んだ母親から「明日までに 500万円貸してほしい」と頼まれたことがありました。  そのときすでに「情をかけるのは無駄」という法則は知っていたので、拒否しました。もし渡していたら、金は戻ってこなかったし、自分に損をさせた母親を恨まなければいけなくなったことでしょう。  息の長い社長は、優しい人と思われることよりも、他人からは「厳しい人だ」と思われるほうがメリットは大きいと気づいています。情より、義なのです。  とはいえ、ロングライフの社長も、過去に一度や二度は、情をかけて馬鹿を見た経験があるものです。世の中を学ぶために、必ず通らないといけない道なのかもしれません。 39  生き残る社長は、情をかけない

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