経営ビジョンで表される未来像は、会社の理想であり、会社が存続する限り永遠に追い求めるべき姿です。理想である経営ビジョンに到達できるのは、 50年先か、 100年先かわかりません。しかし、そこに向かって突き進むことを決めた以上、その実現に向けたステップを刻む必要があります。そして、ステップを刻むポイントは、未来のあるべき姿を出発点として、現在へ引き戻してくるということです。現在の姿をベースにして未来へ向かって計画を作ると、「今期の売上高が 1億円だったから、毎年 10%ずつ売上高を増やせば、 10年後にはこうなるだろう」というように、計画自体が成り行き的なものになりがちです。未来を出発点にするということは、「 10年後にはこうなっていたい」という長期的なあるべき姿をまず描き、「 10年後にそうなっているためには、 5年後までにはここまで到達していなければならない」という積極的な計画になります。前者の「将来のありたい姿」が長期事業構想であり、後者が「中期事業計画」ということになります。「長期」という場合、未来の夢、 5 ~ 10年程度の未来を指しています。数字は大雑把でも大丈夫です。「中期」という場合は、概ね 3 ~ 5年です。長期構想に到達するために 1年単位の数字と方針を書くのが中期計画です。ですから、まずは「長期事業構想」を策定して 5 ~ 10年後の姿を明確にし、その姿を実現するために「中期事業計画」で 3 ~ 5年後の姿をより詳細に策定していくことになります。ただし中期事業計画には、具体的な売上目標や利益目標も明記する必要があるので、現在の状況から未来に延ばしていく視点も欠かせません。以下、「長期事業構想」の考え方、「中期事業計画」の作り方について説明していきます。
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