第 1章の「経営計画書の作り方」で詳しく触れましたが、中小企業では、利益を稼ぎ出すのは社員です。ですから、個々の社員が成長して業務遂行能力が向上すれば、会社の業績も伸びます。つまり、会社が将来にわたって成長し続けるためには、社員の能力開発(資質の向上)が重要なポイントとなり、教育研修費はそのための投資なのです。製造業における研究開発費も同様です。日進月歩で、新しい商品・サービスが次々に市場に投入される時代です。旧態依然とした商品だけでは、やがてライバル会社に駆逐されてしまうかもしれません。駆逐されないまでも、ライバル会社の競合商品に市場のシェアを奪われ、売上・利益の低迷という苦境に追い込まれるかもしれません。そうした事態に陥らないためには、今、利益を出すことに汲々としていてはいけません。 5年先、 10年先の成長のために、計画的に研究開発のための投資をすることは欠かせない費用といえるのです。広告宣伝費は、現在の売上確保のための施策と考えられがちです。たしかにそうした側面もありますが、同時に新しい顧客を開拓するきっかけともなるものです。 P・ F・ドラッカーは、「企業の目的は顧客の創造である」といっています。広告活動は、まさに新しい顧客を創造するために不可欠の施策であり、教育研修費や研究開発費と並んで、重要な未来費用だといえるのです。
目次
コメント