中小企業では、借金の返済額が多いことが原因で資金繰りを圧迫してしまうケースが多く見られます。こういう場合は、銀行に借金の組み換え(借り換え)を交渉して月々の返済額を少なくするようにしてください。社長の心情としては、「借りたお金は早く返して、楽になりたい」という思いもあるに違いありません。しかし、借金の返済はできるだけ長期で設定し、月々の返済額を極力小さくするほうが、経営的には得策といえます。金融機関は、会社の返済能力を見て、お金を貸しています。返済能力とは結局、利益獲得能力です。返済に必要なお金を稼げるかどうか、です。一般的には「税引後利益 +減価償却費」で見ますが、リスケジューリングを金融機関にお願いする状況というのは、そもそも返済のためのお金を稼げていないわけですから、「いつになったら、きちんと返済できるようになるのか」「その根拠は何か」を納得してもらうことが必要です。過去の財務諸表の提出は当然求められるでしょうが、むしろ重要なのは「今後の利益計画」です。「未来会計図表」を使って、改善ポイントを明らかにして、「ここをこれだけ改善するので、 1年後には着実に回復して、約定通りの返済が可能になります。ですから、 1年間だけは利息分の返済とさせてください」というお願いすることになります。また、短期的な(今期の)利益計画だけでなく、第 1章で説明した「経営計画書」の中期、あるいは長期事業構想といったものも資料として添付し、「今後、わが社はこのように成長していきます。そのためのステップはこうです」と説明することも大事です。「経営計画書」を使って金融機関に説明することも有効でしょう。うまく返済期間を長くする方法として、メインの銀行のライバル銀行によい条件を提示させ、その提案書をメインの銀行に見せるという方法があります。銀行が一番嫌うのが、ライバル銀行に取引先を奪われることです。支店長、担当者の責任問題になるからです。
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