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4  なぜ経営分析なんて存在するのか?

 私は経営分析とは銀行と投資家、そして大企業の社長のためのものだと思っています。 ●銀行用  金融機関の融資担当者がお金を貸してもよいかどうかの判断に使うものです。  お金を貸しても返ってこないこともありますから、そのときの言い訳に「この会社の決算書を分析した結果、この指標がよかったので貸しました(私のせいじゃありません)」と。  担当者はいろいろな会社にお金を貸しますから、こういう指標をもとに判断するしかないわけです。 ●投資家用  上場企業の株を買おうとする人が、 A社の株と B社の株のどちらを買おうか迷ったときに、投資をしてもよいかどうかの判断に使うものです。 ●大企業の社長用  従業員が何万人もいるような会社では、全体像が把握できないので、この指標を使って、経費がムダに使われていたり、不正に使われていないかを発見します。  たとえば、「 1株当たりの利益」という指標があります。  文字どおり会社の利益が 1株当たりいくらになるかを表すもので、投資家には大事な数字です。  自分がその会社の株を買うときに、会社の利益が 1株当たりいくらになるかってとても大事ですよね。  中小企業の社長にこの数字は何の意味があるのでしょうか。ほとんどの中小企業の社長はその会社の株を全部持っているか、せいぜい株主が数人いるだけです。 1株当たりいくらかなんて、すぐわかります。  コンサルタントのアドバイスは「栄養失調の人にダイエットをさせるようなもの」とお伝えしましたが、大企業はムダをたくさん抱えた生活習慣病のような状態になっています。  だから経営分析による経費削減というダイエットが効果的なのですが、売上という栄養が必要な中小企業には逆効果なのです。  経営分析と同じくらい意味がないのが「事業計画書」です。  事業計画書が必要なのは、銀行にお金を借りるときだけです。    新たなお店を開くなど、大きなお金を融資してもらう必要がある場合、銀行から提出を求められます。  時々立派な事業計画書を作成している方がおられますが、喜ぶのは銀行やその事業に出資をしている方だけです。  あるいは、それを作ることによってお金がもらえる経営コンサルタントや税理士だけ。「事業計画を立て、その数字どおりに実行できるかどうかが大切」と言う経営コンサルタントがいますが、そんな考えだから「数字を達成する」という思いばかり先走り、お客様の顔がお金に見えてモノが売れないのだと思います。  中小企業では、社長の頭を、社長の 24時間をどう使うかがとても大切です。  その時間をお客様のために使ってください。  事業計画なんかに使う暇があったら、新しいお客様に出会うアイデアを考えてください。  人は働いて疲れると「これだけやったんだから」と、よい仕事をしたと勘違いしてしまいます。  お客様のためのアイデアを考えても、事業計画に時間を使っても疲れます。  お客様に関わること以外で、疲れてよい仕事をしたとカン違いしている余裕は中小企業の社長にはないはずです。

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