「目標を達成する」組織に変えるために、適切な KPI(重要業績評価指標)の設定も重要です。 目標が未達だと、会社によっては〝犯人探し〟が始まります。「こんなにいいプロダクトをつくってるのに、営業の受注率が低すぎる」「せっかく受注しているのに、カスタマーサクセスが弱すぎるからこうやって離脱していくんだろう」「いや、開発人員が多すぎるから、価格が高いんだよ」 というように、組織なり個人なり、誰かに責任を押し付けようとするのです。 人間の性でもあるのですが、犯人探しをしたところで何も解決しません。前項でも述べた通り、原因は一つではなく、組織の課題が複雑に絡み合っていたりするからです。「ニワトリが先か、卵が先か」の構造もよくあります。 たとえば、「営業の受注率が低い」原因を探ると、「前段階のインサイドセールスのアポイントを取る対象が悪い」ことがあります。ニーズがないのに無理やりアポを取っていれば、営業がいくら頑張っても受注率は上がりません。 ひょっとしたら、「解約率が高い」のはカスタマーサクセスのせいではなく、「営業が受注時に期待値を上げすぎているから」かもしれません。 会社は組織で動いています。会社のどこにメスを入れれば全体が良くなるかを考えることから始めるのがいいでしょう。 そもそも、このような〝犯人探し〟の構造が生まれやすい会社は、組織を縦割りにして、メンバー個人に KPIを背負わせすぎる傾向があります。 自分の打率や防御率にしか興味がない選手ばかりの野球チームが強くなれないように、個人のプレイだけを評価しだすと、組織はかえって弱くなります。「ニーズがないのに無理やりアポを取る」「営業が期待値を上げすぎる」といった行動は、個人に KPIを背負わせすぎていることが原因かもしれません。 こうした組織文化を変える方法の一つが、目標管理制度の再検討です。 たとえば、いまやスタートアップで主流になっている、 OKR( Objectives and Key Results)の導入です。 ざっくり言うと、個人の KPIだけでなく、組織全体の目標・目的( Objectives)をどこに置くのか、その組織全体の目標の達成度を測るために、どんな指標を置くか( Key Results)を決めていきます。 制度に囚われる必要はないのですが、組織のゴールが先にあり、その下に個人がある、そういう構造をうまくつくり共有できると、社員のベクトルは揃いやすくなります。 形式や制度を整えるだけでなく、上位概念にある組織のゴールを全体で共有すること。そのうえで、全体最適を踏まえて個々が何を目指すかを部門横断で見直す。これが重要です。
4組織づくりには、社長自身の思想や本気度が表れる
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