「自分はデキる人間だ」「見返してやる」と反発し、良いところを見せようとするあまり、二代目社長は落とし穴にハマります。 先代のやり方が不満だ、と自分なりの理想のやり方を貫こうにも、思ったように結果が出ないのです。 そんなとき、周囲に助けてもらえば良いのですが、このような二代目社長は、先代の頃から勤めている番頭さんたちとの関係も、ギクシャクしがちです。 先代が事業を切り拓いてきた企業だと、番頭さんたちは、先代に強い恩義を感じています。 別に息子に付いていきたいわけではないものの、「恩義もあるし、息子さんも支えよう」とするのですが、やはり先代と比べて物足りない、と感じてしまうのですね。そもそも社歴の長い人は、二代目のことを子どもの頃から見ているので、「息子さんはボンボンだから……」と子ども扱いしがちです。 二代目社長はそんな番頭さんたちを頼ることなく、自分一人の力でできるところを見せたくなるものです。 二代目に助言しても聞き入れてもらえないと、番頭さんたちのプライドが傷つきます。そして、支えていくモチベーションをなくしてしまうのです。 その結果、二代目社長はお山の大将になり、次々と間違った経営判断をして、会社を傾かせてしまう……。これが、二代目が会社をつぶす典型的なパターンです。 ただ、二代目社長が謙虚に番頭さんたちの声を聞けばよいかというと、そうとも限りません。これまで支えてきた番頭さんたちの声をすべて聞いてしまうと、良い意思決定ができなくなることがあるからです。保守的な番頭さんに合わせてばかりで、改革ができなくなってしまう。 建設的な批判は受け止めなければならないのですが、あまり聞きすぎても良くない。ここが二代目社長の難しいところです。
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