「任せる」ときに、必要不可欠なこと 中小企業の社長さんの中には、何でも自分で抱え込む人がいます。その理由を聞くと、「自分でやったほうが早い」「失敗されると腹が立つ」「自分のほうがよく知っている」などと答えます。 はっきり言って、社員に仕事を任せることができない社長は失格です。 何でも自分一人でやりたいなら、会社にしている必要はありません。私は、「自分でやりたいなら、会社を解散して個人でやってください」と言います。会社を大きくしたいという夢があるなら、社員を育てることを考えなくてはいけません。 ただし、任せっぱなしにする社長もよくありません。 社員を育てるためには、責任感を持たせたうえで、チェック&フィードバックをすることが大切です。「任せてはみたものの、成績が上がらない。ああ、ダメだった……」 では何にもなりません。仕事をチェックし、アドバイスをして、それでうまくいけば、社員も社長も成功体験として喜びを感じることができます。「任せること」と「チェック&フィードバック」はセットと考えてください。 何ごともフォローが大切です。あえて失敗させる効用 もう一つ重要なのは、社員の失敗を許す度量を持つことです。それどころか、多少の失敗をあえてさせる、失敗するとわかっていてもチャレンジさせる。それができる人はすばらしい社長と言えます。 大谷翔平選手を育てた花巻東高校の佐々木洋監督は、三振をしてベンチに戻ってきたバッターに「ピッチャーのボール、どうだった?」と聞き、きちんとフィードバックした選手には「ありがとう」とお礼を言うのだそうです。 これくらい大きな心で社員の失敗を許すことができれば、その失敗が次の成功に必ずつながるはずです。 社員にしても、「失敗を恐れるな。思ったようにやってみろ」と言われれば、全力で取り組むものです。そして、仮に失敗しても「次に成功する糧にしろ」と許してもらえれば、またチャレンジする気になります。 逆に、失敗したときに「責任を取れ」などと言われると、二度とやる気にはなりません。失敗を成功の糧にする、理想のサイクル任せる ↓失敗する ↓失敗の原因を考える ↓許す ↓次のチャレンジを成功させる これが理想的なサイクルです。 失敗が許されることは、中小企業にいるからこそできるチャレンジです。大企業では個人のアイデアが採用されるのは稀です。しかも失敗すれば、大手なら出世に差し障りが出るばかりか、最悪は左遷です。許していい失敗、許してはいけない失敗 なかには、社員の失敗に対して臆病になっている社長がいます。 そんな社長には、「そもそも、一番失敗をしているのは社長だよ」と言ってあげます。 社長こそが失敗を繰り返して、今の会社を築いてきたはずだからです。 失敗を上手に成功に転換できる土壌ができれば、それは立派な会社の文化と言えます。そんな会社は絶対に成功します。 ただし、失敗を許すにしても、一つだけ条件があります。 それは、会社がグラつくような大きな失敗は認めてはいけません。
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