人材不足は日本経済が構造的に抱える大きな悩みです。中でも中小企業にとって、いかにしていい人材を確保するかは難しい問題です。 一流大学を出た優れた人を採るのは、まず無理と思ってください。私はよく、「社長よりいい人は来ないからね」と言っています。 しかも、書類審査と面接だけでいい人材を見抜くのは、本当に難しい仕事です。ネット上に面接の受け方が広まっているため、誰もがそつのない同じ受け答えをするからです。エントリーもメールで行なうようになって、学生も手当たり次第に応募するようになりましした。さらに見極めが難しくなったと言えます。 インターン制度を採用する会社もありますが、最終的に大きな企業に持っていかれるケースが多いようです。 もちろん、採用する側にとってもされる側にとっても、意義のあることですが、時間とお金をかけても無駄になるリスクを覚悟しなければいけません。 私は採用のポイントは、業種を問わず「目配り、気配り、思いやり」だと言っています。学歴や成績からは判断できない人間性ですが、この3つのポイントこそが社会に出てから役に立ちます。3つのポイントの見抜き方 では、面接のときにどうやって「目配り、気配り、思いやり」を見極めればいいのでしょうか。 通りいっぺんの質問をするよりも、「喉が渇いたから、ちょっとお茶を淹れてくれる?」と頼んでみればいいのです。 最初は、「え?」と戸惑うかもしれませんが、気配りのできる人なら、やかんやお茶のある場所を尋ねてこのミッションを達成するでしょう。逆に、ネット上に答えのない課題を出されて、ボロボロになる人もいるはずです。 このように、何かを実践させるテストが、「目配り、気配り、思いやり」をチェックするのに最適なのです。 このテストをクリアできるのは、社会への適応能力に優れた人です。研究室にこもっていい点数を取った人よりも、居酒屋やレストランでみっちりバイトをしてきた人かもしれません。 自分の会社にどんな人材が必要か、よく考えてみてください。学力よりも社会適応力ではないでしょうか。本気で採りたいなら、社長自ら相手方に出向く ある会社の社長は、「採用は待っていてもダメだ」と言って、自ら相手のところに出向いていきます。まるでプロ野球のスカウトが選手の実家を訪ねる感覚です。 私はとてもいいことだと思いますが、このときに社長自身が行くところに価値があると考えています。 若い人の中には、あえて大企業に行きたくないという人もいます。 大企業で歯車の一つになるよりも、自分自身を認めてもらえる会社、やりがいがある会社で働きたい――。これも近年のトレンドです。 こういう有望な若者を採用するためには、相手先に出向くくらいの気持ちを見せることは効果があります。「わざわざ社長が来てくれた」と、感動するはずです。 そして、この会社に来ると、「こんなスキルが身につきます」「こんな資格が取れます」「将来こんな未来が開けます」など、希望と夢が叶う会社であることをアピールしてください。会社に魅力を感じれば、きっと入社してくれるはずです。
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