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1   成功する経営者の第一条件

成功と継続社長の仕事浜口隆則

われわれが無知によって道に迷うことはない。自分が知っていると信ずることによって迷うのだ。ルソー

はじめに 「『社長の仕事』の質が会社の成否を決めている」何千人という社長と接してきて、何千社という経営の盛衰を見てきて、思い知らされたことだ。この事実は、多くの成功者が語ってきたことでもあるし、職位に関係なく、会社に属する多くの者が理解できると思う。また、日々、社会からの厳しいフィードバックを容赦なく受けている実践の経営者ならば、なおさら、強く実感しているはずだ。しかし、実は、そこに大きな落とし穴がある。なぜかと言うと「社長の仕事が会社の成否を決めている」のは、長期的には真実だが、短期的には真実ではないからだ。経営は不思議なもので、短期的に見ると、社長の実力に関係なく成功していることが多い。経営の成功を支える要因が、たまたま揃っていたり、時流やブームに乗ったり、一部の突出した能力が強くて全体の成功を支えていたりすると、成功する。いや、成功してしまう。つまり「たいていの成功は、偶然である」ということだ。しかし、それにもかかわらず、多くの社長は「偶然の成功」で満足してしまう。成功の一部が偶然によってもたらされているとは夢にも思わず、すべてを自らの力で成し遂げた成果なのだと信じてしまう。だから、社長としての実力を高めることをやめてしまう。そういった努力から逃げるようになり、人の話を聞かなくなり、独善的になる。そして、失敗してしまう。環境は常に変わる。それによって自社を成功に導いていた要素も常に変化している。当然、偶然によってもたらされていた要素も変化する。その時、実力のない経営者は、それを再構築することができない。いや、そもそも「何が変化したのか?」「何が必要なのか?」が分かっていない。偶然の成功に酔い、社長としての実力を高める努力をせず、経営に必要な「要素と構造」が分かっていないのだから、当然のことだ。分かるのは、うまくいっていないという事実だけだ。多くの社長が「社長であり続けることができない」という、厳しい現実の大きな原因の一つが、この点にある。「社長の仕事」は、会社を一時的な成功へ導くことではない。会社を「永続させる」ために必要な「すべて」のことをすることだ。それは簡単ではない。「成功するのは簡単だが、成功し続けるのは難しい」のだ。本書は、その難しさと正面から向き合う、覚悟のある社長のために書いた。一時的な成功ではなく、継続的な成功を目指そうとする社長。一時的な成功に酔うことなく、過信せず、実力を高めようとする社長。そういった社長のために書いた。数千人の社長が目の前で見せてくれた現実、成功と失敗から生まれた言葉は、厳しかった。だから、厳しいと感じる表現があるかもしれない。優しい言葉も大切だと思う。しかし、優しい言葉だけが、人を支えられるとは思わない。とても苦いかもしれないが、ぜひ受け取って頂き、明日からの経営に生かしていって欲しい。 ◆

『社長の仕事』は「読んで終わり」ではない。「知っているか知らないか」ではなく「出来ているか出来ていないか」を、自らに問うのが「成功と継続」をもたらす社長の基準である。そういった基準で取り組んでいってもらいたい。忙しい社長業のことを考えて、毎朝 1分で読めるように、一つ一つは簡潔に短い言葉でまとめた。ざっと読んだ後は、一日一つずつじっくり考えながら読んで、「社長の仕事」をチェックできるように工夫した。読むのに 1分、自分をふり返るのに 5分、使って欲しい。それだけでも「社長の仕事」の質を飛躍的に高めることができる。自分を見つめること、自分に向き合うことは、厳しく辛いことでもある。しかし、それこそが「社長の仕事」の大切な第一歩なのだ。さあ、「社長の仕事」を始めよう。

目  次          はじめに   Part Ⅰ  社長力を高める          社長の自戒          社長の心力          社長の技術力          社長の行動力          社長業   Part Ⅱ  経営力を高める          商品力          営業力          管理力          チームマネジメント力          利益力と投資力          リスクマネジメント力          おわりに

1   成功する経営者の第一条件      「雪が降っても、自分の責任」      くらいに考えているか?私たちは、失敗する。必ず、失敗する。理想を目指せば、日々、うまくいかないことだらけだ。それが経営の現実。しかし、それは他の誰の責任でもない。すべては、経営者である私たちの責任だ。失敗するのには、理由がある。うまくいかないのには、理由がある。失敗は、その理由を教えようとしてくれている。「今のやり方は間違っているよ」と教えようとしてくれているのだ。しかし、成功できない経営者は、失敗の原因やうまくいっていない理由を、自分ではない他の誰かや何かの責任にして、その教えから、逃げている。それで経営がより良くなっていくハズがない。自分以外の責任にばかりしていないか?言い訳ばかりになっていないか?自分を冷静に見つめ直してみよう。「雪が降っても、自分の責任」それくらいの覚悟をした経営者だけが、失敗を糧にして、一歩一歩、成功に近づいていく。

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