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2「仕訳」よりも「読み方」

 会計や財務に苦手意識を持つ人は少なくないようですが、それらの書類はいわば経営の成績表ですから、その見方を知っていることは、もしあなたが社長、もしくは社長を目指しているのなら、当然のことながら、必須です。  でも、だからといって、財務諸表のつくり方まで知る必要はありません。煩雑な「仕訳」などを知っている必要はありません。見方、使い方が分かっていれば十分です。パソコンのつくり方を知らなくても使い方を知っていれば十分なのと同じです。  会計本を見ると、一般向けのやさしいものでも、やはり、いろいろと書いてあって、結局何が大事なのか分からなくなってしまうものですので、ここでは経営者にとってほんとうにいちばん大切なビューポイントを挙げておきましょう。  まず、「貸借対照表」( BS)。これは、会社の資産、負債、資本の状況を表すものですから、ここで、会社の安全性をチェックします。要するに、倒産するリスクがどれだけあるのか、を見るわけです。  具体的には、   1  中長期的な安定性を「自己資本比率」で見ます。   2  短期的な負債の返済能力を「流動比率( =流動資産 ÷流動負債)」で見ます。  このとき、自社の数字は計算すればすぐ出ますが、それだけでは判断できません。それぞれ、一般的な適正値を知っている必要があります。ちなみに、流動比率は一般的に一二〇%くらいあれば安全といわれています。が、資金繰りの状況や売上規模によって大きく異なります。  次に、「損益計算書」( PL)では、売上やコスト、利益の状況、増減をチェックします。  売上高や利益が落ちることは、財務上の問題であるだけでなく、前項で説明したように、社会でのプレゼンスや貢献といった企業経営の根幹に関わることでもあるからです。  また、損益計算書を見る場合には、当然、利益率( =利益 ÷売上高)などを見ますが、この場合も、同業他社などと比較することが重要になってきます。比較してはじめて、他社と比べて効率がよいのか悪いのかが分かります。  さらに、貸借対照表と損益計算書との関係を見ます。たとえば、売上高が前期に比べて増加した場合には、貸借対照表上の資産がどれくらい増加したかもチェックします。  「売上高 ÷資産」を「資産回転率」といって資産の活用度合いを表しますが、これが落ちると、企業の活力が落ちているような気がします(感覚的で申し訳ありません)。  とはいえ、資産回転率は高ければよいというものでもありません。高ければ高いほどよさそうなものですが、必ずしもそうでもないのです。というのも、資産回転率の高い、売上が資産に比して大きい会社は、月々の経費も多くかかっている場合が多く、いざというときに売却する資産も少ないので、貸借対照表の安全性に関する指標がよくても、現実には、簡単に倒産ということもあるのです。  最後に、「キャッシュフロー計算書」。これは、「営業」、「投資」、「財務」の各キャッシュフローを表しています。詳しくは、次項以降でお話ししていきます。

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