会社や人生というのはよいときばかりではありません。いつもよいほうを見てプラス思考でがんばることも大切ですが、逆境に陥ったときの準備をしていることも同じくらい重要です。現在、未曾有の逆境に陥っている会社も少なくないと思いますが、そういうときこそ、会社と経営者の真価が問われます。いつも順境とは限らない。 逆境のときをも想定した経営や人生計画が必要なのです。 先にも松下幸之助さんの「ダム経営」の話を例にお話ししましたが、逆境に備えるためにも、環境のよいときに、ダムで資金をせき止めておいて、ヒト・モノ・カネに常に少し余裕を持たせておくことが必要でしょう。よいことばかりが「あたり前」になってしまうと、逆境への備えが乏しくなります。逆境のときこそ、「お客さま第一」や「キャッシュフロー経営」の本質を守ることです。 さらに、「あたり前」になってしまうことの弊害があります。 それは、感謝の気持ちがなくなることです。 「有り難い」とはうまく言ったもので「有ることが難しい」と書きます。本来は、お客さまがいらっしゃることも、部下が働いてくれることも、会社があることも、家族や自分が健康であることも、すべて「有り難い」ことです。 そう思っていると、感謝の気持ちが生まれます。 感謝の気持ちがあると、仕事や人生を大切にすることができます。 会社を経営していくには、大胆さが必要な反面、細心さも必要です。 ここと決めたら進まなければなりませんが、「危ない」と感じたことに対しては慎重にならなければなりません。 いけいけ! のことばかり書いたほうがかっこういいかもしれませんが、これは事実です。 前の章でも書いたように、倒産した会社の社長ほど、「明るく、元気」で(これは、成功している社長も同じです)、「大雑把、見栄っ張り」(これは、会社を倒産させる社長だけです)です。 会社は、ある程度の社歴があれば、かなり状態が悪くなるまで、借金もできるし、手形や小切手も振り出せます。短期間なら実力以上の姿を外に見せることができます。 そうしたときに、大雑把で見栄っ張りな人は、借金してでも「いいかっこう」をしてしまう。それがさらに経営を悪化させます。 性格を変えるのはなかなかむずかしいでしょうが、大雑把で見栄っ張りな人は、せめて逆境に備えるだけの準備はしておいたほうがよいでしょう。 ちなみに、わたしは成功した人にもたくさん会いましたが、彼らの特徴は次の五つです(別の本でも書きましたが、何度でも言わせていただきます)。 1 せっかち 2 人を誉めるのがうまい 3 他人のことでも自分のことのように考えられる 4 恐いけど優しい 5 素直 さて、あなたはいくつ当てはまりますか?
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