現場に出る、といっても、それが「社長の視察」では意味がありません。時を隔てずして、ふたつの大きな外食チェーンのトップを偶然目にする機会に恵まれました。一方のトップは、いわゆるファストレストランのその店で、一般客に混じって昼食をとっておられました。高齢のため、さすがにお供の方を連れてはいましたが、店の階段ですれ違うとき、道を譲ったわたしに対して、ていねいにお辞儀をして、お礼をおっしゃいました。片や、もう一方のトップは、これみよがしに黒塗りの車を正面の入り口につけ、お供を引き連れて訪れ、平身低頭する店長たちから商品の説明を受けていました。後者が、「現場に出る」こととは無縁の行為であることは、言うまでもありません。そして、自社でちやほやされたいと思うようでは、社長失格です。
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