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2社長自身の「素質」をはっきりさせる 社長の素質は業績で判断するしかない

 社長としての素質には、先見性、他人が考えつかないものを考え出す創造性、決断力、実行力、大事なものは最後までやり遂げる断行能力や忍耐力、従業員を指導する教育能力、従業員を上手に動かすリーダーシップ力、性格や道徳観など、数えればきりがないほどあります。  しかしこれらはどれも形がないため、数値化ができません。数値化ができなければチェックもできません。  では、どうすればいいのでしょうか。  答えは簡単です。  社長のこれらの能力が高ければ、会社の業績が良くなります。  そして低ければ、業績が悪くなります。  だから社長の素質のレベルは、業績という結果をとおして間接的に測定するしか他に方法がないのです。「社長の素質」のモノサシ ① 従業員 1人当たりの「年間純利益額」  業績を通して社長の素質をチェックするモノサシの1つ目は、従業員 1人当たりの「年間純利益」です。このデータも 1年だけでは誤差が出るので、過去 3年分の平均値を出します。  従業員数は、フルタイムのパートは 1人として計算し、勤務時間が短い人や勤務日数が少ない人は、切りよく 0・ 5人で計算します。  過去 3年分の平均値を出したら、その数字を、業界の平均と比較します。業界平均のデータは、税理士の団体や企業調査会社が出しているものを使います。 TKCのデータはサンプル数がとても多いので、信頼度が高くなっています。  従業員 1人当たりの純利益が業界平均の 3倍以上あれば、社長の実力は同業者 100人中 1位にあると見ていいでしょう。   1人当たりの純利益が 2倍あれば同業者 100人中 2位 ~ 4位にあり、 1・ 5倍あれば 5位 ~ 7位というところです。   1人当たりの純利益が業界平均の半分しかなければ 15番目あたりになり、実質上トントンであれば 30番目くらいになります。もし少額ながら赤字になっていれば 40番目になり、 2期連続して赤字になっていれば、 50番目か、それ以下になります。  ちなみに全業種平均の 1人当たり純利益は、およそ 30万円になっています。【参考資料・中小企業の従業員 1人当たりの年間純利益額( TKCより)】 1.建設業の元請―― 35万円 ~ 60万円 2.建設業の職種別―― 15万円 ~ 25万円 3.製造業―― 30万円 ~ 50万円 4.卸売業―― 35万円 ~ 60万円 5.業務用の販売業―― 20万円 ~ 35万円 6.小売業―― 15万円 ~ 35万円 7.飲食業―― 8万円 ~ 15万円 8.サービス業―― 7万円 ~ 20万円 9.経営コンサルタント業―― 25万円 ~ 40万円「社長の素質」のモノサシ ② 法人化後の業歴計算による 1人当たりの自己資本額  業績を通して社長の素質をチェックするモノサシの2つ目は、法人化後の業歴によって計算した従業員 1人当たりの自己資本額です。  会社を法人化して以来、社長が経営戦略の研究にどれくらい熱心に取り組み、どれくらい本気で本業の仕事に打ち込んできたかを示す、何よりの証拠です。  法人化後の業歴計算による 1人当たりの自己資本額は、次の計算式で算出します。法人化後の業歴計算による 1人当たりの自己資本額   =業界平均の 1人当たり純利益 × 0・ 6 ×法人化後の年数  これが業界平均の 3倍以上あれば、同業者 100人中 1位と見てよく、 2倍あれば 2位 ~ 4位になり、 1・ 5倍あれば 5位 ~ 7位と見ていいでしょう。  ほぼ平均であれば 8位 ~ 15位にあり、平均の 7割であれば 15位 ~ 20位、半分であれば 21位 ~ 30位、 3分の 1以下であれば 30位 ~ 40位になります。もし資本欠損となっているなら、その社長は 40番以下です。  例えば業界平均の 1人当たりの純利益は 30万円で、法人化後の業歴が 25年だとすると、 < 30万円 × 0・ 6 × 25年 >で、法人化後の業歴計算による 1人当たりの自己資本額は 450万円になります。  つまり 1人当たりの自己資本が 450万円あれば、創業以来社長が経営に取り組んだ状態は平均的ということです(ちなみに「 0・ 6」は、筆者の経験によるものです)。  さて、従業員 1人当たりの「年間純利益額」のランクと、 1人当たりの自己資本によるランクを出したら、その2つを「算術平均」して社長の素質のレベルを計算します。

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