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判断は常に「二択」で

 判断とは基本的に二者択一だ。フレームワークを使って判断する際にも、二択のうちのどちらを選ぶか、というのが前提となる。  しかしながら、実際に判断するにあたっては、選択肢が2つではないことのほうが多いだろう。そのせいで、判断を難しく捉えてしまっている人が多いように思うが、何のことはない、それらを二択にしてしまえばいいだけのことだ。  どうするのかと言えば、要は「勝ち残りトーナメント方式」だ。  まずは、すべての選択肢を洗い出して並べる。次に、選択肢 1と選択肢 2を比較する。目標と目的を意識しながら、フレームワークを使って両者を見比べて、2つのうちのどちらを選ぶかを判断する。  その結果、選択肢 1を選んだとする。そうしたら、次は、選択肢 1と選択肢 3を比べる。そこで選択肢 3が勝ったら、次は選択肢 3と選択肢 4……というようにして、順々に二択から一方を選んでいけば、最終的には1つが残る。  これが判断の解だ。  そんな簡単なことでいいのか、と思ったかもしれないが、こうやっていけば、実際にすべての選択肢について検討した上で判断できているのだから、問題はないはずだ。  そもそも、たくさんの選択肢を一列に並べて検討しようとするから判断できないのであって、二択であれば、どちらを選ぶべきか、おのずと解が見えてくることも多いのではないだろうか。  もしも最終段階での判断に不安を抱いたなら、最後の二択について、さらに別のフレームワークを使い、あらゆる視点からの検討を加えてから、判断を下せばいい。  それでも、考慮しなくてはいけない要素がたくさんあるような場合には、もう少し複雑になるだろう。  この場合の「要素」とは、その判断によって影響を受ける物事のことだ。売上やコストなどがわかりやすい。それ以外にも、需要はあるのか、契約条件はどうか、人材は足りているのか、といった要素が判断する際の材料になることもある。  このように多くの要素があって判断が難しい場合は、要素を横軸に、選択肢を縦軸に入れた表を作るといい。  まずは、すべての要素を洗い出して横軸に並べ、次に、縦軸に選択肢を並べる。そして、要素ごとに各選択肢について順に評価をして、表に書きこんでいく。〇 △ ×でもいいし、 1〜 5点で点数をつけてもいい。  例えば、「売上」という要素について、選択肢 Aは 3点、選択肢 Bは 1点、選択肢 Cは 5点……というように。

そうやってすべての要素について評価したら、あとは先ほどと同じように、勝ち残りトーナメントで順に二択から1つを選んでいけばいい。選択肢 Aと選択肢 Bなら、 Aの勝ち。選択肢 Aと選択肢 Cなら、 Cの勝ち、という具合だ。  なお、各要素を点数評価した場合、それらの合計得点が最も高い選択肢を選べばいいのでは、と思うかもしれないが、実際にはそれではうまくいかない。なぜなら、要素ごとの重要度や優先順位が異なっているからだ。つまり、売上 3点と契約条件 3点を同等に評価して判断を下すことが果たして正しいのか、ということだ。  どちらのほうがより重要かは、そのときの状況次第で変わるだろうが、すべての要素が同等であることは、まずない。合計得点だけでは各選択肢を比較できないケースのほうが多いのだ。  そういう場合は、これらの要素について優先順位をつければいい。売上と契約条件なら契約条件のほうが優先順位が上なら、たとえ同点でも売上より高く評価する、というように。目的や目標に沿って、それぞれの要素の優先順位を考えるのだ。  実際にやってみればわかることだが、要素と選択肢をすべて洗い出して並べて、評価して、二択を繰り返して……という作業は、一見単純に見えて、そう簡単なことではない。慣れないうちは要素を挙げるのも難しいだろうし、その評価に悩むかもしれない。  ひとつひとつ見比べていくよりも、一気に「これ!」と選べないものだろうか……と思ってしまうこともあるだろう。最初のうちは時間もかかるだろう。だが、このノウハウは確実に積み上がっていく。 1回目より 2回目、 2回目より 3回目のスピードは格段に上がる。だから、最初は丁寧に行うことをお勧めする。  これは、今日の夕食を選ぶ判断ではない。会社の未来を左右する判断だ。「そこまで重要な判断じゃない場合もあるのでは?」と思うかもしれないが、あなたは社長だ。そして、社長の唯一の仕事は判断だ。そんなに簡単にできるものであろうはずが、ないのではないだろうか。

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