どのフレームワークを使うにしても、より適切な判断を下すには、たくさんの情報やデータが必要になる。それらが豊富に揃っていればいるほど、より早く、より良い判断をすることができるようになる。 そこで、適切な判断を下すための素地として、まず重要なのが「環境分析」だ。そう聞くと仰々しく感じるかもしれないが、要は、判断に必要な「調査」だと思ってもらいたい。これが、判断の第一歩となる。 判断の手がかりとなる情報やデータを入手するべく、自分の手で、とことん調べ尽くす。その精度が高くなればなるほど、質の高い判断を素早く下せるようになる。もしあなたが、あまり良い判断をできていないと感じているとしたら、その要因は、環境分析が足りていないことである場合が多い。 環境分析では、会社やビジネスを取り巻く外部的要因について調べる。例えば、需要と供給はどうなっているか、マーケットの現状はどうなっているか、
顧客はどこにいるか、競合他社の業績はどうか……といったことを、主にデータを集めることで把握する。 その際、最初はなるべく、誰かの意図や恣意の入っていないデータを調べることを心がけてほしい。政府や自治体をはじめとする公的機関が発表している、加工されていない元データということだ。 それは言ってみれば「生のデータ」であり、そのデータは事実そのものだ。それをどう読み解くか、という部分には分析者の意図が含まれるため、極力そうした恣意的な分析結果は避け、元のデータに触れることを意識したほうがいい。 同じように、シンクタンクなどが調査したデータも大いに役に立つし、業界団体や専門家、競合他社が公表しているデータを調べることもできる。 ただし、これらにはやはり恣意的な加工がされている場合も多いので、注意する必要がある。例えば、一概に「需要分析」と言っても、全人口比をもとにしたデータと、ある特定の層にだけ調査したデータとでは、全く違う。それらを混同していると、致命的な判断ミスにつながりかねない。 また、専門家の意見や顧客の声、あるいは自分自身が見聞きした情報といったものも、貴重な判断材料となる。 どのデータが重要で、どれが重要ではないということではなく、ここでも多面的に、あらゆる角度からデータを集めることが大切だ。また、それらのデータからたったひとつの正解を探し出すわけではない。そうではなく、データを調べることで、実際の現場では様々なことが起こり得る、という事実を感じ取ることが大切だ。 そうやって得た情報やデータをもとにフレームワークに当てはめれば、より適切な判断ができるようになる。
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