税理士は決算書のバランスを重視します。優良と言われている会社の決算書とどこが違っているのか、同業他社と比較してアンバランスになっている勘定科目は何なのかを指摘してくれます。 これは税理士として当たり前のことです。税務申告はもとより、会社が安定するように、会社が倒産しないようにするのが彼らの仕事ですから。 ただ税理士が言うようなバランスが取れた決算書になれば、会社が伸びるのかというとそれはまた別の話になります。 会社を伸ばそうとするときには、決算書が歪になります。人件費が突出したり、研究開発費が異常に多くなったりします。外注費が増えるかもしれませ
ん。つまり会社を伸ばそうとすればするほど、決算書のバランスはどんどん崩れてしまうものなのです。 逆にいつも決算書のバランスがいい会社というのは、売上が安定している大企業か、何もチャレンジしていない会社と言い換えることもできます。 決算書というのは、あくまで 1年間という会社にとってはどうでもいい期限で括られたものでしかないのです。税務署の都合と言ってもいいでしょう。 会社経営を 1年しかやらないなら別ですが、通常は永遠に継続して行っていくものです。ゆえに 2年、 3年かけてやるような長期的なプロジェクトは必ず赤字が先行します。それをいちいち気にしていては会社は伸びていきません。社長が毎年の決算書で一喜一憂することはナンセンスな話なのです。 会社を伸ばそうとするときには博打を打つこともあります。これがダメだったら会社は倒産するといった大博打は「なるべく」やめたほうがいいですが、当期の利益が全部吹き飛ぶぐらいの小さな博打なら打ってみてもいいと思います。バランスが取れた決算書、予定調和な決算書で会社が伸びることはないのです。
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