ファーストフード店のお話です。ある大手ハンバーガーショップに行くと 20人ほどの行列ができていました。バックヤードを覗くと 8名ほどいました。しかし注文をさばくフロントには 1名だけです。嫌な予感がしました。 待つこと 20分。やっと注文することができました。商品は 5分ほどで手渡されました。トータルで 25分です。牛丼店の券売機の前で 20分待って食べたことはありませんよね。このハンバーガーショップは売上が低迷したためメニューをどんどん増やしていったのです。売上が下降する飲食店の共通点は、メニューをたくさん増やすことです。たいていの場合、店員が対応できず、さらに業績が悪化していくのです。 ファーストフードの本質はスピードなのです。高級レストランでも激安フード店でもありません。とにかく早くお客様に提供することが求められているのです。本質が間違った方向に行く会社は必ず業績が悪化、または倒産します。 2020年に「ステーキけん」を運営していた MSF(旧エムグラントフードサービス)が倒産しました。これは予測していました。なぜならこの会社の社長の本を読んだとき、「この人は本質がズレているから、いずれダメになるだろう」と思ったからです。 彼の本にはロードサイドの居抜き物件をいかに安く借りるか、どうやって店舗を拡大していくかということしか書かれていませんでした。 居抜き物件というのは総じて場所が悪いのが特徴です。であるのならば、いかにおいしいもの、サプライズがあるメニューを出すことができるのかというのが勘所です。しかし彼の本にはそういったことは一切書かれていません。また彼の店で食べたこともありますが、これといって印象に残る料理はありませんでした。 事業が軌道に乗っていくといつの間にか本質を忘れて、思いつきの一時的な売上に舵を取ってしまうことがあります。会社経営は、常に本質、哲学と照らし合わせ自問自答することが必要だと思います。
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