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マーケティングの限界

 そのサンタクロースは毎年毎年、考えに考え抜いてどんな方法でプレゼントを届けたら子供たちが喜ぶのかを考えています。あるときは、子供たちを喜ばそうと煙突やトイレの窓から入りました。ときには床下に隠れて子供部屋へ忍び込みました。しかしいつも子供たちは喜びません。サンタは来年こそは子供たちを喜ばそう、どんな方法でプレゼントを渡したらいいのか、考えを巡らせます。  サンタは気づかないのです。自分が絶対の自信を持っているプレゼントが子供たちには受けないことを。子供たちが欲しくないものだということを。  さまざまなマーケティング手法やインターネット広告を駆使して営業している経営コンサルタントがいました。知名度の高い人とセミナーをしたり、異業種交流会に出たりしています。本も出版しました。しかしアポイントは取れるのですが、契約にはなかなか繋がりません。なぜ契約が取れないのでしょうか。  例えば新規開店のレストランが駅前でチラシを配るとします。チラシには「今なら半額」と書かれています。最初はお客様がたくさんきました。しかしその後、お客様はどんどん減っていきます。そこでまたチラシを撒きます。しかし最初のときほどお客様はやってきません。なぜでしょうか。わかりますよね「まずいんです」。  先ほどのコンサルタントも同じです。コンサルティングの質が低いのです。内容が価格に見合わないのです。  こういう人の困ったところは自覚症状がないということです。自分のコンサルティングや商品は素晴らしいものだと心の底から信じています。そのためまた同じことを繰り返してしまうのです。「どうして契約に繋がらないんだろう。広告をネット広告に切り替えよう。もっと見込み客に会えるような場に出席しよう。セミナーの客寄せに有名な人を頼もう」となるわけです。  いくら素晴らしい PRを行っても、どんなに広告を出したとしても、マーケティングには限界があります。まずいものはまずいのです。どんなに宣伝しても誰も食べにこないのです。逆においしいものは宣伝しなくてもどこからか、おいしいという噂を聞きつけて食べにくるのです。  昔、よく言われたのが「いいものが売れるとはかぎらない」という言葉です。しかし今は違います。「いいものは必ず売れる」のです。昔はインターネットもなくもちろん SNSもありません。情報といえばテレビや雑誌を見るしかありませんでした。ところが今は情報が瞬時に多くの人たちに伝わるのです。  人間の習性なのかもしれませんが、いいものを見つけたときは自慢したくなりますよね。素晴らしい商品、おもしろい動画、みんなに知られていないおいしいお店など、いいものやおもしろいものは誰かに伝えたくなるものです。子供の頃の「最初に見つけたのは私よ」みたいな感覚です。  いくらマーケティングを駆使しても、ちんけなものは誰も買わないのです。逆にいいものは口コミだけで売れてしまう時代なのです。

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