ユニクロの昔のテレビ広告(大阪のみ)は、太ったおばちゃんがレジの前でどんどん着ている服を脱ぎだす CMです。「ユニクロは返品自由なんだからこれも返品や!」という下品な CM。その後は皆さんもご存知のように多色フリースやイメージ広告になっていきました。今では「高品質なのに価格が安い」というイメージが定着しています。 GUも初期はただユニクロより安いだけの服でしたが、若者向けのおしゃれな服にシフトしていきました。 関東にあるレストラン「とんでん」「ステーキ宮」なども当初は安いファミレスでしたが、今では少しリッチなイメージです。
成功している企業の多くに見られる現象としては、価格を安いものから高いものへ何年もかけてじわりじわりとシフトしているということがあります。顧客層を徐々に上層に変えていったということかもしれません。 その逆に、当初価格が高かったのに、徐々にリーズナブルな価格へシフトしていって成功した会社を私は知りません。 今は成功している会社でも実は最初、安いものを求めるお客様に販売していたのです。もちろん社長としては高額な商品を気前よく買ってくれる人をお客様にしたいものです。 しかし、最初は我慢して地道にお客様を増やして「売上基盤」を作ることが重要です。その後は、徐々に品質と価格を上げていき、顧客層を変化させていくことが成功する秘訣ではないかと思います。 現在の高額商品を売りながら、今よりも低価格の顧客層にもアプローチしたい、 2階建ての価格帯を考えたいという社長もいます。 ある会計ソフトメーカーの話です。昔、その会社は個人事業者や小規模企業をターゲットにしていたのですが、いつのまにか有名なメーカーとなり、ユーザーのほとんどを中堅企業が占めるようになりました。そこで社長はもっと売上を伸ばすために、当初のターゲット、つまり個人事業者や小規模企業向けにもっと安い会計ソフトを新製品として販売することにしました。 1年後、その安い会計ソフトをリリースしたところ、ソフトは飛ぶように売れ、販売数量はうなぎのぼりの大ヒットになりました。 ところがここで問題が起こりました。今まで売っていた会計ソフトのユーザー数が逆にどんどん減っていってしまったのです。結局、既存のユーザーまでもがその安い会計ソフトに移行してしまい、ユーザー数は増えたものの売上は下がってしまいました。 お客様というのは、たいして変わらないもの同士なら価格が安いほうに引き寄せられてしまうものなのです。商品ラインナップとして低価格、標準価格、高価格のものを揃える場合、標準価格のものをベースにそれより低価格のものと、ちょっと高級な高価格のものを作る会社が多いようです。でも私なら、むしろ今より高価格のものと、もっと高価格のものを出して商品ラインナップを揃えます。
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