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「人を見る目」の磨き方

「強い会社」をつくるには社長一人では難しいです。  少なくとも社員を数人採用する必要があります。  前述したようにスタートアップでは優秀な人材がくることは稀ですが、まだ原石である人材を見つけることは可能です。  では、原石をどう見つければよいのでしょうか?  実は「良い人材の見つけ方」は「良い投資先の見つけ方」に似ています。  例えば、僕が最近出資をした真贋鑑定の会社があります。  その会社は元々、 CtoCのプラットフォームを運用する会社の補佐として、出品された商品が本物かどうかを A Iで鑑定するサービスを提供していました。  当時は主にスニーカーを専門としていましたが、今ではハイブランド商品の真贋鑑定も提供しており、多くのお店やプラットフォームとも提携しています。  この会社の社長はまだ 20代で、若くて優秀な方です。  そんな彼に投資をすることを決めたのは、「謙虚さと素直さ」があったからです。   20代で会社も軌道に乗ってくれば、誰でも調子に乗るのが普通です。  しかし、彼の場合はミーティングで僕が様々な質問をしても真摯に対応します。  時には耳の痛い質問や辛辣な意見もあったかと思うのですが、どの意見も素直を受け止めてきちんと改善してきます。「まだ若いのに」という言葉はもう古いと思わされるくらい人間ができているなと感じ、出資させていただきました。  採用時に原石を見つけるにはまさにこの「謙虚さと素直さ」がポイントになります。  仕事内容はその人の能力を見て、適材適所に置くのは社長の仕事ですからいいとして、人間性だけはきちんと見る必要があります。  ここが強い会社にするための求人の秘訣です。 人間性を見極めるには?  求人では大抵数回の面談をして採用かどうかが決まりますが、数回で人間性を見極めるのは難しいものです。  そこで、採用がうまくいっている会社は「試用期間」を上手に利用しています。  試用期間とは、採用した人物が会社にとって能力が足りているかどうかを見極める期間となっており、その期間中であれば、採用した側が期待していた能力に足りないのであれば、お互いに話し合いで円満に辞めてもらうことも可能です。  採用に強い会社は、この試用期間中に「人間性を確かめる仕掛け」をいくつか用意しています。  まずは挨拶から始まり、勤務態度の確認、報連相の確認といったビジネスの基本を見るのは当然として、特に「時間」は最重要項目として厳しくチェックしていきます。  僕はビジネスパーソンとして時間にルーズなのは致命的という考え方です。  また、「資料の数字」に関しても同様に厳しいチェックを入れています。  数字に弱いと取引先の信用を一瞬で失いますので、数字に関しては何度も確認し真摯に対応できることが求められています。  最後は、「社内飲み会」です。  この令和の時代に飲み会とは時代錯誤な気もしますが、そこは社内文化でもありますので選択肢の一つではあります。  僕のまわりの経営者では飲めない人はほぼいませんが、たまに一滴も飲めない方も飲み会に参加されることがあります。そういう方のほうが場の雰囲気をより盛り上げようとする傾向があります。  人間はお酒を飲めば本性が出るといわれていますが、飲まなくともその場をどう対応するかで本質がわかるのかもしれません。  このような手法で見事に試用期間を乗り越えた社員は 1年後には素晴らしい活躍をしてくれることが多いのです。  最初から原石を見つけるのは難しいと思いますが、成功例を模倣して見る目を磨くのは大切なことです。  ちなみに僕は飲むことは嫌いではないので、若い時はメンターとして頼っている先輩方に呼ばれるとすぐに飲みに行っていました。  その時はもちろん楽しんではいますが、先輩方の前で礼節をわきまえることだけはどんなに酔っていてもきちんとしていたつもりです。  メンターにコンサルティングを頼んだら月に数百万はすると思いますが、可愛がっていただいたこともあり顧問費用程度でいろいろな相談に乗っていただき、仕事でもかなりの利益を出すことができました。  人事採用だけではなく、尊敬できる経営者に自分のメンターになってもらう場合にもお酒の場は有効だと思っています。

黒字社長のルール ④小さな会社は社員の質が経営に直結する。「謙虚さと素直さ」を持つ社員かを確かめる仕掛けを用意せよ。

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