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知っておくべき銀行融資の基本

 会社を成長させるためには資金が必要なのは言うまでもありません。  起業の最初は自分の貯金や親や友人から借りてお金をつくることも多いかと思います。  しかし、その程度の資金では実際に会社をやり始めるとすぐに資金ショートになり会社を存続できない事態に陥りがちです。  そうならないために会社として資金を調達する必要がありますが、その際に最もメジャーな方法は「銀行融資」だと思います。  銀行融資とは、銀行が事業者に対して事業に必要なお金を貸し出す融資であり、大小の規模にかかわらず多くの企業が受けています。  事実、銀行融資を受けない会社の 3 ~ 5年の存続率は約 50%に対し、銀行融資を受けた会社の 3 ~ 5年の存続率は約 90%となっています(図 4参照)。  会社が黒字化して安定するまでは、資金調達が必要不可欠なことを理解し、まずは銀行融資についてしっかりと理解をしておきましょう。 銀行の種類と融資状況 ①都市銀行  都市銀行とは、都市圏に本店があり全国に支店を構えている銀行のことです。基本的には、三菱 UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行などのことを指しています。  融資に関しては、個人は住宅ローンなどでお世話になることもありますが、法人に関しては基本的に大企業を相手にしているため、中小企業には冷たい印象です。  僕も最初に会社を設立した時はまだ学生だったこともあり、僕の中で一番有名な銀行に口座をつくりにいったことがあります。  受付で法人口座の開設をお願いすると、しばらく待つように言われて 1時間くらい待機していました。  混んでいたように見えなかったのですが、ようやく担当の方がいらっしゃり、会社の説明をするなり「本行と今までお取引がありますか?」「個人取引の金額では難しく、ご両親はいかがでしょうか?」と事務的に質問されました。  僕の家は経営者一家ではなくサラリーマン一家でして、親戚にも経営者はいないという話をしたところ、口座開設を断られました。  これはまだいい例で、ひどいところは資料提出をしてほしいと言われて必要資料を提出しましたが全く連絡がこないところもありました。  また、年商数億円程度だと担当すらつかないので、せめて年商 10億円を超えてから融資相談をしたほうがいいかと思います。  ただ、ベンチャー企業で将来有望であると認められた会社は、都市銀行でも積極的に融資をする部門もあります。  中には通期で赤字でも単月で黒字になるといきなり数億の融資をした都市銀行もあり、その噂が広がり融資を求めたベンチャー

企業がその都市銀行の融資窓口に列をなしたこともありました。  時代の変化によって、急に融資対応が変わることもありますので口座だけはつくっておくといいかと思います。 ②地方銀行  地方銀行とは、各都道府県を中心として本店を置いている銀行のことを指します。地方銀行が取引しているのは主に中小企業ですので、地元に本店がある地方銀行との取引は重要なので必ず口座開設はしておきましょう。  特に、信用保証協会を利用した取引に地方銀行は強いので、数千万円くらいなら保証審査も通りやすくなっています。この「保証協会付き融資」とは、会社が返済できなくなったときには保証協会が代わりに返済してくれる融資のことで、この後「最大限に融資を受けるには?」で詳しく解説します。  地方銀行の中でも新しくできた支店では、ノルマ達成のために低金利での融資提案や、通常より審査が緩くなるなど積極的な営業を行うこともよくありますので、新しい支店の情報には注目しておきましょう。  会社の売上規模でいうと数億円くらいからが対応してくれる数字だと思いますので、このレベルまで会社を育てると一気に資金調達がしやすくなります。 ③信用金庫  信用金庫は地方銀行よりもさらに営業エリアが狭く、融資取引額も小さい銀行です。  地方銀行ほど大きくはありませんが、スタートアップには最適な銀行で、売上が 1億円未満の会社でも担当者がつき、きめ細かい対応をしてくれることもあります。  僕がつくる会社は、まずは信用金庫に口座をつくり、会社を 1年運営して決算が出た段階で数千万円を保証協会付きで融資をしてもらうのが通例でした。  融資から 2年くらい経つと、次は借り換えでさらに多くの融資を受けるのが基本で、 8000万円くらいの融資までは信用金庫で十分やりくりできると思います。 ④日本政策金融公庫  政府系金融機関である日本政策金融公庫は、中小零細企業への支援を主な目的とした銀行です。  コロナ禍の時には「コロナ融資」で使われた方が多くいましたが、本来は「創業融資」で活用する会社が多いイメージです。  創業融資とは、日本政策金融公庫が得意としている融資で、創業時にのみ利用できる融資制度のことです。  起業に必要な資金が自分の預貯金だけでは厳しいことは前述しましたが、自己資金では足りない部分を融資でまかなうことができます。  一般的に、どの銀行でもお金を借りるには決算書を提出する必要があります。  銀行は決算書の数字を見て過去の業績を基にお金を貸すかどうかを判断します。  しかし、創業融資は、会社を始めてすぐに借りる融資なので、一期分の決算書がなくても、事業計画を見て貸すかどうかを判断します。  もちろん創業融資の性質上、普通の融資より断然借りやすくなっています。  創業融資で融資を獲得するポイントは2つあります。  まずは事業計画書、そしてもう1つが自己資金の有無です。  基本的には自己資金がないと融資はおりません。  さすがにこれからビジネスをやろうというのであれば、ある程度計画してお金を貯めているのは当然であり、思いつきのアイデアには融資されません。  また、融資額の基本的なルールですが、「創業資金総額の 10分の 1の自己資金」と決められています。  仮に自己資金が 100万円とすると、 900万円までの融資が受けられることになっています。  しかし、実際は自己資金の 3 ~ 4倍程度が融資の上限になっていることがほとんどです。  僕の顧問先もルールを鵜吞みにして創業融資に挑みましたが、結局自己資金の 3倍しか借りられませんでした。  仮に新規ビジネスで 1000万円が必要だとすれば、自己資金 300万円程度が必要になると思っておきましょう。黒字社長のルール ⑨銀行融資を受けない会社の 3 ~ 5年の存続率は 50%。自社のステージに応じて「メインで付き合うべき金融機関」を間違えない。

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