投資家から出資を受ける場合、メリットもデメリットもあります。 そもそも銀行融資とは性質が異なる資金調達ですので、そのあたりも整理して理解しておきましょう。 出資も銀行融資も資金を調達する手段の一つではあるのですが、最大の違いは「返さなければいけないお金なのか、そうではないのか」の違いです。 まず、投資家から受けるお金、つまり出資は「返さなくてもよいお金」です。 お金を出資する投資家はその会社の将来的な成長や、上場した場合の株価の値上がりや配当、バイアウト後の利益を期待して出資をします。 出資を受けた側は返さなくてもよいと聞くととても有利に聞こえますが、あなたを信じてお金を出資してくれているのですから、事業計画通りにエグジット(バイアウトや上場)をして投資家に恩を返す責任があるのを忘れてはいけません。 多額の出資金に気をよくしてしまい事業計画以外の遊行費に使ってしまうと損害賠償請求がきて、二度とビジネスの世界には戻れない可能性もありますので注意しましょう。 一方、融資は「返さなければいけないお金」です。 つまり「借金」のことです。 創業融資など一般的に金融機関などから設備の購入資金や運転資金などを調達するお金は借金なので返す必要があります。 どちらの場合も資金を獲得できるという点では同じですが、デメリットもあります。 まず、銀行融資は借金なので必ず返さなければなりません。 実績がなければ連帯保証でご自身も保証人となることがほとんどなため、事業が失敗しても借金は残り、自己破産しない限り自分で借金を返す必要があります。 最近では日本政策金融公庫で、無担保、無保証の融資制度もでてきているのですが、まだそこまで市場に浸透はしていません。 一方で投資の場合は仮に失敗しても資金を返す必要はありません。 ただし、資金を出資してもらう代わりに自社の株を差し出す必要があります。 仮に 1000万円を出資してもらい、株を 30%差し出したとしましょう。 その場合、会社を売却する際に 1億円で売却できたとしたらその 30%は投資家に渡す必要があります。 本来は 1億円がまるまる入るのですが、出資を受けると、株を渡した割合分の取り分が減ります。 30%渡した場合は 7000万円の取り分となります。 また、株を渡すとなると経営に対して意見をいう権利を投資家にも渡すことになりますから、自分だけの判断で経営するのが難しくなることも覚えておきましょう。 ちなみに投資家に株を何%渡すかは交渉となるため、特に決まりがあるわけではありません。 過半数の株を渡すと支配権が投資家に移りますし、約 34%以上の株を渡すと自分の計画が通りにくくなります。 持ち株比率に関しては事前にきちんと考えるべきです。
また、銀行融資の場合は株を渡すわけではないので 100%まるまる自分の取り分となります。 資金が必要な場合はどちらの手段にするかデメリットも考えて選択をしましょう。黒字社長のルール ⑭「融資を受ける」と「投資を受ける」。メリット・デメリットをしっかりと理解した上で自社にとっての最善を選択するのが社長の仕事。
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