世の中の法則で「 262の法則」、別名「働きアリの法則」というものがあります。 この法則は、組織においては優秀な 2割の人材が全体の成果の大部分を担っており、平均的な 6割の人材は優秀な 2割の支援を受けながら働き、下位 2割の人材は能力が低く組織の足を引っ張る可能性があるというものです。 これは組織で動く以上常にこの法則が当てはまり、仮に能力の低い 2割を排除しても残りの組織で結局また「 262」に分れてしまうので、単純に能力の低い人を排除するだけでは意味がありません。 では、強い組織をつくるにはどうすればよいのでしょうか? 一つの方法としては、前述した適材適所を社長が見つけ出してあげるというものです。 全体的に能力が足りない社員でも、何か一つ優れたものがあればそこに注力させることで力を発揮する可能性を上げることができます。 貢献と責任感 どうしても優れた何かを見つけられない社員には、一緒に目標を設定し、本人が会社に貢献できているのかを自覚させることも必要です。 基本的に会社は運営するだけで、社会保険や税金など様々な経費がかかります。 一人の社員を雇って育てるのにも間接経費がかかるため、会社が利益を出すためには社員の給与の最低 3倍は売上をつくらなければなりません。 社長や管理職は、会社に利益を残すために自分が売上をつくるのは当然として、それ以外に一生懸命自社の社員を育てる必要があります。 その育成ができなければ会社が傾いてしまい、最悪倒産してしまいます。 社員育成がうまくいかない要因として、ほとんどの社員は「自分は一生懸命仕事をしている」と考えているのですが、自分がしている仕事が会社に貢献できているのか、どのくらいの価値があるのかを理解していないため、会社と社員での間に認識の錯誤がうまれているからです。 錯誤をなくすには、会社にとってメリットがあるラインをしっかりと社員本人と話し、真剣に会社に向き合ってもらうようフォローすることが必要です。 例えば、営業職なら前述した自分の給与の 3倍の売上をつくらないと会社としてのメリットがないことをきちんと理解してもらい、それを達成できるように社長や管理職が社員の育成プランを実施していくことが大事ですし、総務の仕事なら、最近では月 10万円で経理からスケジュール管理や事務職を代行してくれる業務委託のサービスが成長していることを自覚させて、業務委託よりも自分の仕事の価値を上げるように促すことも大事な社長の仕事の一つです。 優秀な 2割の社員と同じチームにして、何が自分に足りないのか、どうすれば結果がついてくるのかを本人に意識させることも効果的です。 中には、コロナ禍の影響でリモートワークも浸透してきたことにより自分でスケジュールを組んで仕事をしたいという方も出てくるかもしれません。 そのような人もお互いに納得のいく目標設定を決めて、自分の責任で働かせてみるのもよいかと思います。 目標を達成できれば会社のメリットになりますし、達成できなければ、管理下に戻すだけです。 「262の法則」が不変であるなら、能力が足りない 2割をいかに底上げするのかが組織を強くするポイントで、そのためには社長が社員を過保護に育てるのではなく、社員一人一人が自分の仕事に責任を持てるように促すことが何より大切なのです。 解雇という選択肢 「262の法則」が示すように、能力が足りない社員は、どんなに時間をかけて育成しようとしても難しい場合もあります。 本人は一生懸命仕事に取り組んでいても結果が出せないことも残念ながらどうしてもあります。 会社も慈善事業ではありませんので、社長はある程度の見切りをつけるのも仕事の一つです。 このように書くと誤解をうむかもしれませんが、実際にこの会社で能力が足りないと判断された社員も、別の場所に移ると生き生きと働き始めるという場合が数多くあります。 要するに職場が合わないだけの可能性が高いので、社長にとっても社員にとってもこの決断事態が良い方向に繫がることもあるのです(会社側の力不足も否めませんが)。 このようなケースなら良いのですが、頑なに会社にしがみつく社員もいます。
今の日本は労働者の権利が強く、それを逆手にとって解雇を拒否しようとする社員も存在します。 会社としては、その社員がいるだけでまわりに悪影響を与えてしまっているところまできており、なんとか穏便に辞めてもらいたいと考えていますが、なかなか辞めない状況というのは、おそらく社員数 30名以上の会社だと経験している社長は多いのではないでしょうか。「解雇」というと聞こえは悪いですが、社長としてはまずは会社全体を守る義務がありますので、法律上問題なければ毅然とした対応が必要です。 顧問先でもこの手の問題を相談されますが、僕も自社で解雇をしたこともありますし、先延ばしにすることで会社全体に悪影響を及ぼすリスクを考えるなら決断すべきだと話しています。 ただし、重要なのは法律的な手順をきちんと踏むということです。 労働関係に強い弁護士や社労士の指示のもと対応しないと、後々裁判でもめることになりかねませんので、ここは慎重に対応しましょう。黒字社長のルール ⑲いつの時代も社長最大の悩み「残念な社員の取り扱い」。「一生懸命働いている」ではなく「 ○ ○をしてもらう」と具体的に示して齟齬をなくしていく。
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