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社長をやめることは怖い

 このように、社長個人の「思い込み」が強くなり、恐怖心を持ってしまうことがあります。その恐怖心によって、ものごとを正しく判断できなくなり、冷静に見られなくなるのです。自分の考えを変えることはむずかしいのですが、「正直になる」「本音で接する」ことができると、ものごとが正しく見えるようになります。  人は自分一人だけの判断は偏りがちで、実態がなかなか掴みにくいものです。  しかし、その実態を簡単に見ることができる方法があります。  それは、現状やいまの苦しさを、一緒に働いている社員と共有することです。会社が苦しい状況になっている場合、多くの社長は社員に本音で接することができず、正直にものごとを話せず、話もしないことが多いものです。  逆に、「いま会社は大変なんだ」「銀行がお金を貸してくれないのだよ」「売り上げが下がった」「資金繰りが苦しい」「このままだと給料が払えなくなるかもしれない」  などと社員によくも悪くも現状を正直に話している社長のほうが、社員からの信頼も厚く、会社が一丸となって頑張っているものです。  怖ければ、「怖い」と正直に伝えてもいいかもしれません。  すると、いままでの「思い込み」が少しずつ外れていきます。外れるということは、冷静な目を持つことができるようになるということです。  人は苦しくなると、その苦しさを恥ずかしいものと感じるようになり、人に話せなくなってしまいます。本音で話すことや正直に伝えるといったことにむずかしさを覚えます。これがやがてストレスとなり、不安感、恐怖心がどんどん大きくなってしまいます。  社長は、事業のすべてについて責任を持たねばならない。  誰がそのようなことを決めたのでしょうか?  会社が倒産すれば、社長の家族はもとより、社員も運命共同体のはずです。  若ければ再就職すればいいのですが、何十年も勤務していればそう若くはありません。ある日突然会社から放り出されれば、路頭に迷ってしまいます。

会社は社長という責任者がいて、働いている社員がいるわけですから、お互いは車の両輪であり、力を合わせて生きていく関係です。  社員に責任を負わせることはよいことではありませんが、社長一人が責任を負うというのも、大きな誤りです。  会社がよくなれば、働いている者もよくなるわけですから。  もう一つの不安点、それは家族の問題です。  会社が倒産したら家族に心配をかける、迷惑がかかる、家庭が崩壊してしまう。そう考えている人がほとんどかもしれません。  しかし、会社が倒産しても、家族に心配をかけなければいいのです。迷惑をかけなければいいのです。そのためには、日ごろの話し合いが必要になります。  家族には会社の話をしてもわからないし、理解してはくれない、だから話しても無駄だというのは、考え違いです。  仕事の内容を細かく説明するのではなく、会社の苦しさの現状を伝えることによって、理解をしてもらえればよいのです。「社長という病」の特徴は、世間の目や社員の目はもちろんのこと、家族からの目まで気になることです。「笑われたくない」「悪く思われたくない」「変に思われたくない」「馬鹿にされたくない」「軽蔑されたくない」  しかし、一生懸命に仕事をしている人を誰も笑いはしませんし、悪く思いません。もちろん軽蔑などしないはずです。  それでも馬鹿にする人がいれば、そのような人とは付き合わなければよいのです。

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