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敗者復活の道はある

 日本は、事業における敗者復活制度がないといわれています。  会社が倒産して自己破産したら、社長はブラックリストに載り、銀行取引ができなくなり、信用を失い、社会とのお付き合いができなくなると考えられていますが、実際にはそんなことはありません。  確かに日本の法律には、敗者復活制度という言葉はありませんが、多くの社長が再起しているのも事実です。私は、そうした人たちをたくさん見てきまし

た。  再起した人たちは、新たな人生に向かって、立ち上がって行動を起こしています。人は前進しようと思えば、一からの出直し、やり直しが何度でもできるのです。  一度、会社を潰したらもう最後。二度と自分には事業はできない。社会で生きていけないのではないかと考えてしまう人は、そう思い込んでいるにすぎません。  このように考える人たちの共通の理由は、借金が残っている。会社がなくなったら返済ができない。個人で返済なんて無理だ。だから、再起なんてできるはずもない。と、いくつもの言い訳を探しては、その言い訳による錯覚を信じ込んでしまいます。  債権者や銀行、ありとあらゆる関係者たちに交渉もせずに、そんなことが認めてもらえるはずがないと思い込んでいるのです。  信用は一度失ったら取り戻せないものなのでしょうか。  いや、信用を失ったら、もう一度信用を作り直せばよいのです。  それでもむずかしければ、信用してくれない人とは付き合わなければよいのです。  信用してくれる人を大切にすれば、信用は回復することができます。  債権者や銀行も、お金を返してもらいたいのですから、必ず交渉、話し合いには応じます。取引先の業者の人たちにも、一人ひとりお会いして、具体的な今後の事業計画をお話しして、理解してもらおうと誠心誠意取り組めば、新たに一から事業を立ち上げることは可能です。  再起して、これまでの借入金を新たな事業で返済していけばよいのです。債務も同様です。  これまでの間違った「思い込み」を認め、自分が自分に対して刷り込んできた錯覚を取り外せばよいのです。錯覚を自覚して、これまでの苦悩を行動する勇気に変えていけば大丈夫です。  とはいえ、必ずしも誰もがそのように改めることができないのも事実です。「思い込み」をどうしても取り外すことができないまま進行してしまう人がいます。そして、会社が潰れたらブラックリストに載り、行き着く先は自己破産、自殺、逃亡の道しかないと、考えてしまいます。  また、破産者として、他人から差別やいじめを受け、犯罪者扱いされてしまうのではないかと想像して、恐怖心のかたまりになってしまいます。  自己破産したほとんどの人が、自分はもう世の中から認められないのだと思ってしまいます。自己破産したら海外旅行ができないとか、収入の中から一定のお金が差し押さえられてしまうなど、昔のままの「思い込み」が強固にあるからです。  とかく、これまでの生活や人生を失うという恐怖心に苛まれてしまうのですが、これらも「思い込み」の一つです。  銀行借り入れができないのであれば、借りなければよいのです。  ブラックリストに載っているのなら、それでもよいのです。  自己破産は恥ずべきことではなく、わが国唯一の再起のための法律です。新しくやり直すため、すべての借金が棒引きになるというもので、ゼロからでもやり直せる制度なのです。  私は、会社更生法と同じく、自己破産は敗者復活制度だと思っています。わが国には敗者復活制度という言葉はありませんが、やり直す道を法律が開いてくれているのです。ですから、どんな状況でも誰もがやり直せるのです。  一度会社を潰したら、二度と会社を作れないと思うのも大きな間違いで、再起するために、新しい会社を作ることは可能です。  新しい会社、新しい事業をいくつでも作れるわけです。これまでの倒産した会社とは別法人、別人格という形で事業を行うわけですから、その会社自体が差し押さえられる理由などなく、新しい仕事を始められるのです。

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