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37  心配がいやなら社長を辞めろ

37心配がいやなら社長を辞めろ会社の中で、いちばん心配をする役が社長である。その心配があればこそ、自分は社長であると思えるかどうか。 ――私は長年のサラリーマン時代からこうして今、ささやかな事業をやってみますと、サラリーマン時代に考ええなかったこと、体験しなかったことが、つぎからつぎへと新しく生じてまいりまして、毎日苦労しております。しかしひとつ男になりたい、一人前になりたいということで一所懸命やっているわけなんです。松下さんが、わしもこれで男になったな、これで一人前になったなと思われたのは、いつごろでございましたか。松下  おまへんな、まだ道を求めているほうやから。これで一人前になったなというような、そんな安気な気分になれまへんね、まだ。これは正直なところ。だから今でも晩に床に入ってから、自分はそういう性分なのかもしれんけども、寝つきが悪いですよ。なんでかというと、いろんなことを考えているんですよ。それで寝つきが悪いんです。それはもうずっと変わらないです。  それと、もう一つ。会社に百人なら百人の人がありましょう、そこでいちばん心配する役が社長ですわ。社長に心配かけんようにやるということをよく言いますけども、社長は心配しないといかんですよ。それが仕事なんですわ。心配するのがいややったらもう社長を辞めたらいいんですわ。  だから、あなたがこれから仕事をやったら、どんどん心配になってくる、うるさい問題も起こってくる。〝これが社長の生きがいや、心配があればこそ自分が社長をしている意義があるのや〟というようにならないと、苦労が増えますな。そういう心配は、〝ああ、かなわんな〟と思います、そりゃ、人間やから。思うけど、そのつぎの瞬間は、〝これがあればこそ自分は社長や〟というように、転換しないといかんですな。〔一九七六〕

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