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会社をつぶさずに、お金を回せる社長は、メインバンクは大手銀行のほうがイメージがいい、という思い込みをもっていない。

何事にも〝釣り合い〟が大事です。メインバンクは大手行のほうが企業イメージがいいという思い込みは大きな誤解です。

会社の規模を認識しないで、大手行にこだわる姿勢は、金融の事情をよく知っている人の目には「見栄っぱり」、あるいは「金融機関のことをよく知らないのだな」と映り、場合によっては、社長の愚かさを自ら白状していることにもなりかねません。

❖メインバンクとは本当に頼りにできる銀行をいう

メインバンクとはどんな銀行をいうのでしょうか。

辞書には、「企業の経営活動において、その取引銀行のなかで最も多額の融資を受け、人的・資本的に、あるいは情報の上で密接な関係にある銀行をいう」とありますが、私はもっと端的に、次のように説明しています。

メインバンクとは「保証協会付融資でなく、信用貸しをたくさんしてくれる銀行のこと」です。つまり、担保などではなく、リスクを伴う資金をいくら出してくれるか。

いざというとき、本当に頼りになるのはこういう銀行です。リスクのない資金なら、どこの銀行でも、いつでも貸してくれます。

見栄や体裁にとらわれることなく、いざというとき頼りになる、本当に親身になってくれる銀行と親しい関係を構築しておくこと。

これが中小企業の社長としていちばん重要な仕事だ、といってもいいくらいです。

❖身の丈にあった銀行をメインバンクにする

はっきりいって、大手行が積極的に融資してくれるのは、それなりの規模の企業です。

したがって、中小企業がメインバンクとして選ぶ金融機関としては、地方銀行、企業の規模によっては、もうワンランク規模が小さい信用金庫や信用組合が適正だ、といえるでしょう。

企業規模と適正だと思われる金融機関の具体的な目安は、

  • ◆都市銀行……年商 30億円 ~
  • ◆地方銀行……年商数千万円 ~年商 30億円程度
  • ◆信用金庫……年商数千万円 ~年商 10億円程度
  • ◆信用組合……年商数百万円 ~年商 5億円程度

というところでしょう。

現在の状況を踏まえれば私は「地方銀行がねらい目」だと考えています。現在、地銀の多くは経営に苦しんでいます。

これまでは融資先を探すよりも資金を米国債などの債券運用に回していたのですが、このところの米国の金利上昇で大きな赤字を出した地銀もあります。

金融庁も銀行経営を正したいという思いを強くし、銀行経営の本来である貸出業務に注力するようにと金融検査のマニュアルも大きく転換されています。貸出業務に注力しないと、銀行は逃げ道がなくなってきているのです。

マイナス金利時代、外債で逃げていた地銀や信金、信組は大きな転換を図るほかに、今後生き残る道はなくなったといっても過言ではありません。

つまり、銀行は、これまでよりもずっと「融資したがっている」のです。融資を受けたい企業、とりわけ中小企業には大きなチャンスが到来したわけです。

将来性をきちんと示し、その将来に向けた戦略をしっかり立てていることを示せば、いまは、資金調達できる可能性がぐんと高まっていることを知っておきましょう。

現在、すさまじい勢いで先端技術革命が進行中です。

A I、ロボット技術の採用など第四次産業革命がひたひたと進むなか、そのための資金を調達できない企業は容赦なく淘汰されていくでしょう。

いまこそ、金融機関との信用関係が大きくモノをいうときです。

❖経営が行き詰まったとき、大手行は淡々と処理して終わり

融資先が倒産することは銀行にとって大きなダメージですから、緊急融資をするなどでなんとか倒産を回避しようとするものです。

しかし、現実を見れば、倒産の危機に立つ企業はすでに経営状況はかなり悪化しているわけです。それをどう判断するか。ここで、銀行の考え方、立場が分かれます。

たとえば、 5億円の融資がこげついたと考えてください。

大手行にとって 5億円は致命的な損失ではないので、この企業の今後に明るい希望がもてないとなれば、追加融資を検討しその企業を救おうとするよりも、傷が浅いうちに取引を停止したほうがよいと考えるでしょう。

一方、中小規模の金融機関は 5億円の損失も大きな痛手です。

ですから、なんとかこの企業をつぶしてしまわないように、最後の最後まで支援し続ける姿勢を失わない可能性が高いのです。しつこいようですが、企業は倒産したら、そこで終わりです。

倒産し、自己破産した経営者はその先 10年ほどはお金を借りられない身分となります。欧米ではあり得ないことですが、日本は現段階では、倒産社長が復活する道は厳しく制限されています。

こうした後進国的な制度がとられているため、日本ではチャレンジのリスクが大きすぎ、一度失敗すると、経営者として復活する道は、閉ざされてしまうことになるのが実情です。

こうした現実を踏まえると、会社の規模に見合った金融機関とつき合うことがいかに大事か、をわかっていただけるでしょう。ちなみに、得意先から入金してもらう口座は大手行のほうが支店も多く、得意先にとっても便利でしょう。

この銀行も「取引先金融機関」と明記、大手行とも取引があると印象づけることができるので、リクルート対策など、会社のイメージアップは図れます。

▼無理な背伸びは後々いろいろなところに響いてくる。売上 30億円までなら、大手より中小の金融機関をメインバンクにしておくほうがメリットは大きい。

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