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会社をつぶさずに、お金を回せる社長は、中小企業再生支援協議会での再生の現実を知り、うまく利用する知恵をもっている。

金融庁は、融資に際して個人保証をはずすようにと指導していますが、実際はなかなかうまくいっていないのが実情です。

実際は、業績の悪い会社や将来に不安を感じる会社に対しては、社長の個人保証を絶対にはずそうとしません。

銀行は上場企業や大企業には個人保証を求めてきません。

それなのに、体力のない中小企業には、個人保証を求めてきます。

そうしたなかで、私の顧問先のなかには、個人保証をすべてはずしている企業があります。

個人保証をはずすには、とにかく、業績をよくして、将来性のある会社にすることです。

そのうえでまず 1行、個人保証をはずします。

具体的には、融資を依頼するときや、借り換えの時期などのタイミングに、個人保証をはずすことを条件として提示してみるのです。

銀行のほうから「個人保証をはずしましょう」といってくることはまず、ありません。

いわれないことはしない。

そういうスタンスの行員が多いのだと思っていれば間違いありません。

しかし、こちらから提示して、もし、 1行の個人保証をはずせたら、後は GOサインがかかったも同様です。

他行に、「〇〇銀行は個人保証をはずしてくれたんですが、御行では個人保証をはずせませんか?」と聞いてみましょう。

それでも色よい返事がないなら、「〇〇銀行が個人保証なしで肩代わりしてくれるといっているんですが」とさらに一押ししてみるのです。

ここまでいえば、銀行は焦り出し、稟議を上げるはずです。

いうまでもなく、ここまで強気に出るためには、準備段階として、資金を多めに借入し、余剰資金をもっておかないと交渉負けしてしまいます。

❖中小企業再生支援協議会の経営改善計画の現実 中小企業の経営が行き詰まると、銀行は「中小企業再生支援協議会に行って経営改善計画を策定し、再生を図りましょう」ともちかけてくることがよくあります。

「中小企業再生支援協議会」とは中小企業の事業再生に向けた取り組みを支援する国の公的機関です。

都道府県ごとに配置されていて、事業再生の専門家が無料で相談にのってくれます。

守秘義務厳守が原則で、情報がもれることはなく、安心して相談できる、とされています。

しかし、「中小企業再生支援協議会に行ってみましたが、先が見えません」と不安げな顔で相談に来られる経営者が後を絶ちません。

それも道理で、中小企業再生支援協議会が作成する再生計画案は、 ① 5年以内に債務超過を解消する。

② 3年以内に経常利益が黒字になる。

の2つの要件をクリアする内容でなければならないとされているのです。

この前提で作成された「再生計画案」は金融機関の債権カットもあり得るなど非常にありがたい話のように見えますが、現実はこうは運びません。

銀行が同意しないと何も進まないからです。

金融機関によって体力も担保カバー率なども違うから無理なのです。

❖事業は助かるかもしれないが、社長は「死んでしまう」 結論からいうと、「再生計画案」で助かるのは、金融機関と会社だ、と考えるべきです。

まず、再生計画案が策定され、金融機関との協議に移ると銀行は可能なかぎり債権の回収にかかります。

再生計画をつくるとき、経営者本人と会社の資産は徹底的に調査されており、銀行はどこから回収できるかを見通しています。

中小企業再生支援協議会の設置は、産業活力再生特別措置法に基づいたもので、その目的は、産業競争力を目指すために事業再編の円滑化を図るというものです。

したがって、会社はなるべくつぶさないように支援策を講じるでしょう。

会社がつぶれてしまうと債権は回収できず、雇用や技術も失われてしまうからです。

そのために多くの場合、経営責任として「社長の個人保証」を求めるわけです。

したがって、その先、経営が行き詰まれば、社長の人生はそこで終わり! 家族まで路頭に迷う結末になってしまいます。

▼中小企業再生支援協議会に期待しすぎない。

中小企業再生支援協議会は自らが主体になって行う事業再生のためにうまく活用していく。

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