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会社をつぶさずに、お金を回せる社長は、含み資産が含み損資産に変わる日があることを知っている。

資産形成、資産管理のうえで、現在最もリスキーなのが不動産です。

2020年の東京オリンピックまでは不動産は値上がりするとよくいわれます。

しかし、それは局地的なもので、日本全国いたるところでうなぎ登りに値上がりしたバブル時代とはまったく様相が異なります。

「失われた 20年」という言葉もあるくらいで、この 20年間、日本経済は実質的にはほとんど成長していません。

GDPは 25年間、 500兆円あたりをうろうろしている状態です。

そうしたなかで、 2013年ごろから不動産価格が上昇に転じ、不動産投資に奔る人や企業が現れるようになりました。

しかし、この押し上げ要因は実需ではなく、日銀の超金融緩和、超低金利政策によりマネタリーベースの増加によるものにほかなりません。

アベノミクス前のマネタリーベースは年間 100兆円程度でしたが、その後の日銀の金融政策により毎年 80兆円の積み上げがあり、倍々ゲームでお金が増え続けたのです。

行き場がなくなったお金は不動産市場に向かったわけですが、昭和バブルと様相が異なるのは、それでも値上がりしない土地がたくさんあることです。

少子化、人口減少現象で住宅需要が頭打ちであること。

通勤時間を短縮したいというニーズの変化などから、かつて人気があったニュータウンやリゾート地からは居住者の姿が消えていき、ただ同然といいたくなるような物件がごろごろしています。

野村総合研究所によれば、日本の住宅の空き家率は最新の調査(総務省・平成 25年)で 13・ 5%。

このままなんらかの対策をとらなければ、 2023年には 20%超え、 2030年代には 30%超えになる可能性があると予測されています。

投資不動産や自社ビルを「含み資産」だと考えていた地方の資産家やこれまで儲かっていた企業も、あらためて現在の市場価値に照らし合わせてみると、いつの間にか「含み損」に変わってしまっている可能性はけっして小さくありません。

少なくとも年に 1回は自社の資産を見直し、今後の見通しも考え合わせて資産の入れ替えを図らなければ、取り返しがつかないことになる可能性がますます現実味を帯びてきています。

❖モノや在庫の評価はゼロに等しい 骨董品の価値を算定するというテレビ番組がありますが、「これは家宝。

博物館クラスといわれて購入したものです」という触れ込みのお宝が二束三文だったという話にはこと欠きません。

資産ではありませんが、在庫も特殊なものをのぞいては、ほとんどの場合、ゼロ評価。

会社の資産整理のときに、大きな誤算になることがしばしばあります。

在庫があると利益を押し上げます。

会社の収益状況にもよりますが、多くの場合、銀行から見ると、在庫は評価損になることがあります。

銀行は決算書からマイナス要因を探し出し、それらをマイナスした結果をもとに評価し、それをもとに融資額を検討します。

したがって、在庫はしばしば、積極的な融資の足を引っ張る原因になりかねないことを知っておきましょう。

製造業の場合、ある程度の原材料の在庫を確保しておくことは必要でしょう。

しかし、在庫管理を徹底して、これも必要最小限に止めるのが賢明です。

販売業では、在庫はそのまま製品の劣化につながる可能性が多々あります。

たとえば、ファッション性のある衣類関係などは、翌年には売り物にならず、評価はすぐにゼロになってしまいます。

売上効率を高めるためにも、できるだけ在庫を少なく、つまり、在庫回転率を短くするように努めてください。

ちなみにトヨタの在庫回転率はわずか 3・ 5日。

ライバル社は 6日以上かかっており、いかにトヨタの在庫管理がすぐれているかがわかります。

▼含み資産や在庫についても定期的に見直す。

不動産資産は〝思い込み〟と市場価格に開きが生じている可能性も高い。

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