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会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は リスタ分散をしている。

経営者はふだんから、常にリスクを意識していなければいけません。

私のところには、多くの起業志望者が相談にこられますが、誰1人例外なく、開業前 の青写真は立派で輝いていて、当人も希望に満ちあふれています。

「私は接待で数えきれないほどの店に行き、いろんな繁盛店を見てきています。だから 成功する自信があるんです」とか「ずっとマーケテイング部にいましたから、売ること に関してはプロだという自負があります」などといって胸を張っていた方が、1、2年 後には虎の子の退職金を使い呆たし、閉店、閉業に追い込まれていきます。

特に脱サラの人は予測もリスクヘッジも甘く、自分目線で商売されている人が多いの です。

大企業にももちろんさまざまなリスクは押し寄せるのですが、1人ひとりの社員のと ころまでそのリスクは実感をもって伝わってきません。

したがって、どうしてもリスク 意識、リスク管理が甘くなってしまうのでしょう。

ある花屋の経営者のケースをお話ししましょう。

そこの経営者は危機意識が非常に強 く、ちょっとした心配ごとがあると、すぐに私のところにかけつけて、このリスクが現 実化したときにはどう対処したらいいかを相談されます。

いつも感心するのは、相談に見えたとき、たいてい彼なりの解答をもっていることで す。

常日ごろからリスク対策をいろいろ考えているので、どんなリスクに対しても前向 きに取り組む姿勢も確立しています。

そんな彼がいつも以上にシリアスな表情で相談に見えたことがあります。

駅ナカなど に積極的に出店、全国展開をしているフラワーチェーンが彼の地盤である地域にも進出 してくるという情報をキャッチしたからです。

彼の高校時代に小さな花屋を営んでいた父親が借金だけを残して他界。そこから歯を 食いしばって借金を返し、規模も大きく広げてきた矢先です。

ライバルがブーケやギフト用のフラワーボックスを中心にした展開で勝負に出てきた ら、デザインカのない彼の店では太刀打ちできない。

結果は火を見るより明らかだ。

そ う考えた彼は「いままで以上に地元に密着して、名実ともに、地を這うような戦略で攻 める」と私に決意を伝えました。

具体的にいえば、地域のレストラン、料亭など週に1、2回は花を総入れ替えするお 得意先をさらに増やす、生け花教室やフラワーアレンジメント教室などに食い込み、 レツスン用の花を届ける……など。

レツスン用の花材を確保すると収入の安定につながることはいうまでもなく、さらに、 花屋の経営の泣きどころである残花を最小限度にとどめることができるので、経営効率 が飛躍的に上がります。

この地を這う作戦が当たり、大手の進出にもかかわらず、彼の花屋はいまも地域ナン バ11の地位を守り抜いています。

いまや国内約3000店舗、海外1500店舗を展開し、年商4200億円という大 企業に成長した100円ショップのダイソー。

運営する大創産業の創業者である矢野博丈社長は、それまで何度も失敗、挫折を繰り返し、追い込まれるような形で売れ残り 品を安値で売る店を始めたところ、これがヒット。

当初は最低限の人数でビジネスをしていたため、値札を張る手間を惜しんで均一 ショップを考えついたということからも創業時の苦労がしのばれます。

年商1億円の企業にするのが夢だといつていた矢野社長はその4000倍以上もの企 業に育て上げながら、つい最近まで、「週に2、3日は眠れない」ほどダイソーのさまざ まなリスクが頭を離れなかったそうです。

社員にも「大創産業は必ずいつかつぶれます。

そんな会社をなんとか生きながらえさ せるためにも社員1人ひとりががんばってほしい」と繰り返し、いっていたそうです。

こうして常にリスクを忘れない経営によって、ダイソーは2位以下の競合を寄せつけ ず、最近では海外出店を加速するなど、勢いのある経営を続けています。

目まぐるしく市場環境が変わる時代、事業の多角化は場合によっては最大のリスク ヘツジになることがあります。いままで本業でやっていた市場が細り、反対に、副業だと考えて、とりあえず手をつ けた新ビジネスが予想以上に大きく成長して、いまや本業以上に伸びている。そんな例 はいくらでもあります。

ただし、新ビジネスを始める場合は、絶対に既存会社でやってはダメですよ。

新たに 別会社を立ち上げてやりなさい。

私は口を酸っぱくしてこういっています。

ある相談者の例です。

時代の流れとともに本業が思わしくなくなつてきました。

そこ で新たに借入をして海外展開を図ったのですがこれもうまくいかず、結局、借入がふく らみ、赤字経営に転落そこで新規事業を2つ立ち上げました。1つは飲食業のFC、もう1つは海外からの食品輸入です。

この2つはどちらも非常 にうまく進み、堅実に利益を生むようになってきました。

しかし、本体の借入金の返済がきついため、いまも赤字経営から抜け出せません。

本 体事業と同じ会社で新規事業を立ち上げたため、新規事業の利益も本体事業の不振に飲 み込まれてしまっている状態です。

もし、完全別会社で新規事業を立ち上げていたなら、本業を見切って新規会社で新たな再出発を図ることができ、旧事業の会社は整理することになるでしようが、ビジネス そのものの流れは先へ先へと成長させていくことができたはずです。

リスク分散がいかに大事かを物語るケースです。

▼危機意識、リスクヘッジが強すぎてつぶれた会社はない。

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