「どこかいい取引先を紹介してくださいよ」とか「A社とは懇意にしておられるので しょう。ぜひ、今度、A社の社長にお引き合わせください」というように、人の人脈や 人の得意先に便乗しようとする人は少なくありません。でも、こうした他力本願的な発想でビジネスを進めていっても成功は望めないと頭に 叩き込んでおいてください。
こうしたやり方は、仮に紹介してもらつたとしても、必ず、″借り″が残ってしまう からです。自分の道は自分で切り拓く。ビジネスでもそれが基本です。
人 生 は 相ネ 見み 互ふ い 紹 介 し た り 紹 介 さ れ た り い わ ば ギ ブ ア ン ド ア イ ク で 成 り立っているといってもよいと思います。
しかし、これまでの経験からいうと、ギブ・アンド・テイクという関係はあんがい成 立しないもの。人には気性や、あるいはその人なりの生き方があるからでしょう。
ギブ する人はどんな場合もギブし続けることが多く、反対にテイクする人はテイクばかりを 続けることが多いのです。
「〜してくださいよ」と人を頼る人はテイクの連続。「借りをつくりっぱなし」という ことなのです。
社会にはそうした借りにつけ込む人もあり、小さな借りを重ねていくう ちに泥沼にはまって抜け出せなくなり、さらに借りに走った結果、ビルを取られてし まったというような例もいくつも見てきました。
人から何かを頼まれたとき、気軽に動いてくれる人のなかには、相手のためを思って 動いているのではなく、自分の利を計算して動いている人も少なくないことも知ってお きましよう。すぐに人を頼る相手に対しては、そうした甘い考えにつけいってくるのです。
私の母は「人に借りをつくるんじゃないよ」。「もし、借りをつくったなら、必ず、返すんだよ」と口ぐせのようにいっていました。さらに、「同じつくるなら、貸しをつく る側の人間になるんだよ」とも。
ビジネスのことなど何も知らない母でしたが、母なりの人としての真実を伝える人生 観は、ビジネスにも通じるものだったのです。
これまで多くの経営者と出会ってきましたが、借りをつくって成功した経営者は見た ことがありません。反対に、貸しをつくっておきながら、相手に何かを要求することもなく、淡々として いる……。そういう経営者はほとんどがビジネスを成功させています。
同じつくるなら、 貸しをつくる人になる。それも、何かを要求するわけではなく、相手のために役立つこ とに喜びを感じる。そういう経営者の前には、自ずと成功への道が拓けていくものです。
▼借りはつくるな。つくるなら貸しをつくれ!
コメント