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会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 会社のやめどきを視野に入れてじる

なんでも始めることよりも、やめることのほうがむずかしいものです。

始めるときに は永遠に発展していき、次代、次々代へと引き継いで、自分がつくった企業は永遠に光 り輝いていくのだと、果てしない夢を描いています。

しかし、世の中、そううまくはいかないものですし、時代の変遷という、どうにもな らない要素もあります。

夢ばかり見て現実を見ようとしないまま、突っ走っていってしまうと、気がついたと きには進むこともできず、引き返すこともできない。

にっちもさっちも行かずただおろ おろしているうちに、何もかも失ってしまうという最悪の事態を迎える経営者が少なく ないのです。

繁栄、発展を目指してがんばるのが経営のすべてだと考えている人は多いでしようが、 同時に、どういう状態になったらやめるかを考えておく。これも経営の要諦であること を頭に入れておくべきです。

私は、これから起業するといって相談にこられた方にも、やめるときのことも視野に 入れておくように、とアドバイスすることを忘れません。

「鹿を追うものは山を見ず」という言葉があるように、日先の利益だけを見つめて経営 にあたつていると、それ以外のことが見えなくなってしまい、はっと気がついたときに はとんでもない事態になっていることがあります。

たとえば、バブル経済の華やかな時代を経験しており、苦労らしい苦労をしなくても 事業が発展していき、大いに儲かる時代を経験してきた経営者のなかには、すでに20 年 以上も景気の低迷が続いているというのに、まだ、夢の名残りのなかを漂っている人が いるのです。

すでに赤字経営に転落してから数年たつというのに、バブル時代に蓄えた資金や資産 を切り崩しながら、ただ月々、しのいでいるだけ。

この先、どうしたらいいのか、展望を立てようとさえしないのです。

いよいよ行き詰まってから、「なんとかできないか」と駆け込んできても、できないも のはできないとしかお答えできません。

経営アドバイザーは魔法使いではないのです。

それでも、たとえば、業種を変えては?・業態を変えてみては?・と助言すると、「も ういい年なので、いまさら商売を変えることなんかできません」とはねつける。

現状では赤字が累積していくだけなので、いっそ会社をたたんで、人生の残りの日々 を静かに暮らしたらというと、すでに蓄えは使い果たし、借金を返すあてもない。

自宅 も担保に入っていて、会社をやめたら、住む家までなくなってしまう、とこれもダメ、 あれもダメとただ泣きつくだけ。

せめてもう1〜2年前なら自己資金に多少の余裕もあり、会社をやめても自宅までな くなることはなかったでしょう。

こうしたケースを見るたびに、やめどきがいかに大事であるか、を痛感します。

事業不振の兆しがひたひたと感じられるようになり、銀行の態度も微妙に冷ややかに なつてきた。

そこでついに虎の子の自己資金を投入せざるを得なくなった……。

こうなったら、キリのつけどきを考えなければいけないと覚悟すべきです。

赤字経営におちいってしまったのに、そのうちなんとかなるとタカをくくっているの が一番怖く、 一番愚かな選択です。

事業が傾いたら深追いしないで、なんとしてもその 後の家族の暮らしを守る。

これを第一に、やめどきを考えるべきです。

経営者もまた1人の人間です。

自分の残りの人生、家族の人生を守る、その余力が残っ ている間に撤退すれば、必ず、新たな生き方へ導かれるはずです。

相談者の多くの事例から、撤退後の資金はなんらかの形で再起できる最低限の資金を 残しておきたいと私は考えています。

逆にいえば、留保金がそれ以下になる前に手じま いすべきだということです。再スタートするにも資金が必要だからです。

ちなみに、三菱商事では、各事業について「3期連続で赤字になったら撤退候補とし、 続行かどうかの審議を始める」、これを明確な基準にしているそうです。

天下の三菱商事 でさえも、赤字のたれ流しを続けることは事業としての死に通じる、と考えているのです。

▼致命傷を負いたくないなら、初めからやめどきを決めておく。

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