鬼 100則 05人生・経営をいかにデザインするか 金融資本主義から情報資本主義の時代へ。そして今や、さらにデザイン資本主義と言われる中、シリコンバレーでデザイナー出身の経営者や幹部がヘッドハンティングされている。なぜ、今デザインなのか?ことの発端はスティーブ・ジョブズらしい。 アップルはデザイン技術に莫大な投資を続けている。商品そのものはもちろん、一つ一つの部品やケース、果ては小売店での売り方まで細かく規定する。 iPhoneの化粧箱には 600円ものコストをかけており、たかだか化粧箱だがなかなか捨てがたい面構えだ。アップル商品の出現により、家電商品にまつわる種々の常識が次々とくつがえされた。 新製品販売と共に、取扱店全ての店頭に商品が展示されるのが通常だが、 iPadなどは販売許可制だったため、当初は四国最大店舗の我が社の高松本店でさえも売ることが許されなかった。ようやく、許可された岡山本店に個人的に発注しようとしたが、「購人者との面談が義務づけられているので売れません」とのこと。当時社長であった私は高松からわざわざ岡山まで出向いて、面談の末やっと念願の品を手に入れることができた。さらに店では専任の担当者をつけ、特別ブースを作るよう指示された。しかも販売価格の値崩れもしない。一商品が川上から川下まで、メーカーに完全にコントロールされたのだ。 一商品のあらゆる工程を全て包括してデザインしてしまうセンスとパワーだ。日本でも川上から川下までの全てをデザインするアイリスオーヤマ、ニトリ、ユニクロ、無印良品の躍進には目を見張るものがある。 一つ一つの個別のテーマに一喜一憂するのではなく、大きな志と覚悟で企業全体を今一度見つめ直し、包括的にデザインしてサクセスストーリーを追求する。これからの時代は、人生戦略も経営戦略も、経営者が自分自身そして企業をいかにデザインするかがテーマだ。そのデザイン力が会社や商品、さらにはその人の人生までも決定づけてしまうのかもしれない。 私にはデザインのセンスなんかないと決めつける前に、今一度心から成功を願い、自らを鼓舞しながら、自分の一生、自社の経営、商品、販売方法、社員の働き方や地域とのかかわり方に至るまでの全てを、じっくりデザインし直してみよう。何かが見えてくるかもしれない。
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