鬼 100則 23社員に負けろ 社長と呼ばれることにも、そろそろ慣れてきた。お客様が増え、社員が増え、年商もそこそこになった。創業時の大きな志と、燃えるような思い、はやる気持ちも落ち着いてきた。 3 ~ 4年経つと、何かが不足していると思いはじめる。社員と一緒に必死で頑張ってきたけど、少し何かが違うように思える。そうだ、社長としての勉強が足りない。経営計画書も作ってみたい。社員教育はどうすればいいんだろうか……。 そこで社外の勉強会に参加し、初心に返って勉強の成果を少しずつ社内に取り入れる。だが、 5年 ~ 10年のときを経て、再び壁にぶつかる。実はこの壁が、 10年後を占う神様のテストなのだ。 多くの経営者は、ある時点で勢いが止まりはじめたとき、また、どうしても 1、 3、 5、 10億という壁を突き破れないとき、自分にはこのレベルが限界かもしれないと思い、これまで持っていた自信を徐々に失っていく。と同時に、いやこれでいいのだ、この状態を守り抜くのだと、現状維持を肯定してしまう。そう思いはじめたら次第に社内改革から遠ざかり、社員たちとの真剣なやりとりが減る一方で、社外活動の心地よさにドップリ浸かりはじめる。ふと気がつけば、日々の活動の半分しか社内に貢献していない。 さらに、社内で少々頑張っても、壁は 1ミリも動きそうにない。即ち、無駄な抵抗のように思えてくる。経営者がそう思っている限り、社内には何年も停滞が続く。 社員とのやりとりでも、経営者の性が頭をもたげる。特に 1対 1の討論になったとき、社長の立場、常に正しい経営者でなくてはならないと思うあまり、社員に常に勝とうとする。しかし、現場のことは社員の方が詳しかったり、社長が忘れたり、気がつかないこともいっぱいある。何が正しいのか、どうあるべきかに集中して話を進めるべきなのに、社長という肩書が悪い影響を与える。 お互いに喋る時間は、公平に 5: 5にする。部下の目を見つめ、ときにうなずき、ときにメモをとるのだ。社長に聞いてもらえたという手応えによって社員のモチベーションは、アップする。経営者は、ときに社員に負けることのできるパワーを身につけて欲しい。
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