鬼 100則 38経営の兆しを掴め ゴルフの上手な人は「芝目」を、釣りの上手な人は「潮目」を読む。そして経営者は「変化の兆し」を読まなければならない。 社長は、世の中の事象から、人より少しだけ先を読んで、「誰も知らない未開拓市場 =ブルーオーシャンの世界」を作り出す。それが仕事である。 かつて一部上場企業のフランチャイジーだった我が社は、全国 96社の頂点にまでのぼり詰めた。 その間、小売業の最先端を行くアメリカに赴き、定点観測を実行。 目を見張ったのは、当時世界最大の家電量販店サーキットシティ(中型店)を猛追するベストバイ(大型店)の姿。前者の粗利は 25%、追いかけるベストバイは 15%。とどまるところを知らないベストバイはついにトップへ。その後、王者サーキットシティは連邦破産法を申請した。海の向こうのアメリカで起きていることから、いずれ日本にも大規模店舗の時代がやってくるという「兆し」を捉えた。 さらに、アメリカから日本の岩盤規制を緩和するようにと強力な圧力がかけられていた。もはや規制緩和の流れは止まらないと見た。 この2つの兆しから、これまでマツヤデンキの戦略だった「店舗の売り場面積 50 ~ 70坪」では戦えない時代がやってくると考えたのだ。 私は決断した。マツヤデンキの FCからの脱退。そして、 Y社・ K社の安売り攻勢にさらされていた全国区ではまだ無名のカトーデンキ販売と提携することを。 未知なる世界に最初に飛び込むいわゆるファーストペンギンにはリスクはつきものだが、成果は大きい。四国での大型店舗時代の口火を切り、一気に年間 2億円の利益を叩き出した。一方で 1000億円企業、全国ランキング 5位までのぼり詰めたマツヤデンキはその後倒産した。 そして、カトーデンキはケーズ H Dとなり、 7000億円企業にまで成長した。 喉から血反吐が出るほどに成功を渇望した者にだけ神は微笑む。傍観者、評論家になるな。本当に必要とする者だけに、情報は生きた宝となるのだ。経営の兆しを掴め。
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