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64  会社のスタート時に陥りやすい罠

鬼 100則   64会社のスタート時に陥りやすい罠  さあ、創業だ。長年の思いが結実して、いよいよ大海に乗り出す。大いに高揚した気分となり、友人たちに次々と声をかけ、創業メンバーも確定してくる。同じパートナーだという理由で、創業時の 2 ~ 3人を同じ持ち株比率とし、かつ創業時の今が一番大事なときと考え、お前が専務、お前が常務という具合に、現状でのベストの布陣を作ってしまう。  だが、経営者として未熟な段階での持ち株比率の確定や組織の策定はおそろしい。非常に高い確率で 10年後、 20年後に、大きな悩みの種となるからだ。  私のこれまでの経験からも、可能な限り誰よりも多く資金を拠出して圧倒的持ち株比率を保持し、かつリーダーシップを発揮できると思われる人が社長となって意思決定をした方がうまくいく。  とにかくはじめから完成形を作りあげないこと。会社のビジョンに照らしながら、 1年、 3年、 5年、 10年と進むうちに、新しい事業分野が拡がり、そのときどきにふさわしい仲間が次々と参画してくるものだ。そんなときのためにも、スタート時点では社長以外の役職を極力排し、シンプルな組織図のもとで仲間作りを行う。そして、ひたすら自分の志に基づいてありたい未来を構築し、ブレないよう留意しながらフレキシブルに会社を運営していくのである。  ちょっとばかり耳にした情報を深く検証することもなく、即、採用してしまうリスク。安易に社員の希望を全面的に取り入れて、新規ビジネスに次々と参入してしまうリスク。そんなリスクを抱え込めば、魑魅魍魎がひしめくビジネス世界ではひとたまりもない。  会社のスタート時には、「今はいつでも途中形」と心得て、急いで階段を駆け上がろうなどと安易な道に走らないことである。社員数や店舗数が少なく、事業規模が小さいスタート時こそ、会社の基盤をしっかり作りあげる最大のチャンスなのである。慌てずにじっくりと足元を固めつつ、経営者たる社長の考え方をどんどんと深めていって欲しい。  この過程で手を打つのが早過ぎ、規模拡大に走ると、会社の弱体化につながっていく。「今はいつでも途中形」という言葉を胸に、会社の成長を長期スパンでの自らの生涯ストーリーとリンクさせながら、 20年後、 30年後の壮大な夢の実現に向かって、堂々たる歩みを続けて欲しい。

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