鬼 100則 90肩書は変動制でいつも緊張感を 社員の成長なくして、会社の成長はない。 年商 7000万円の大坂屋が、上智デンキで 7億円になり、マツヤデンキで 35億円、ケーズデンキで 339億円まで達成できた。政府認定ボランタリーチェーン加盟により全メーカーを取り扱い、マツヤデンキ加盟により戦術を身につけ、全国区の世界に身を置いた。そしてカトーデンキ販売に加盟して加藤修一社長と出会い、戦略を身につけた。 そんなあるとき社内風土に問題が生じた。ポストを意識しすぎて肩書でもの言う人が出てきたのだ。一気に解決する方法はないかと、考えに考えた末にたどり着いたのが文鎮型組織。 数年間のグループ別業績をもとに、さらに部下をどれだけ育てたか、組織の風通しがどれだけ良くなったかを基準に評価し、白紙状態から新たな組織を発表すると告知。その際に、全社員の肩書剥奪。具体的には、部課長制度を廃止し、数年間「 ○ ○さん」呼びにすることに変えた。その理由は2つ。 ①肩書があるがゆえの上から目線の物言いと考え方を正すため。優秀で、やる気があり、人と協調して成果を上げてきたから部長、課長、係長になったのに、間もなくすると、脳内が変調をきたす。「俺は部長」が自分の中で重みを増しすぎる。周囲の人も部長になったのだからと認める。すると部長の重みが足枷に変じてしまうのだ。 ②他部門との協調を崩し、自部門の優先ばかりが目立つようになった。部門長となり責任を感じ、部門の成果を追い求めるあまりセクショナリズムに陥ってしまうのだ。 これらの2つの悪弊を取り去るため、この方法を数年続けた。結果、全員対等の雰囲気が社内に行き渡り、組織が伸び伸びと明るいものに変わった。 人事評価とは、会社が従業員に対して何を求めているか、どんな社員になって欲しいのかを最も明確に伝えるメッセージだ。 結局、「全員、〝さん〟呼び」という基準を示すことで、「成功したければ、人を育てるしかない」という強いメッセージを社員に伝えられたということである。
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