人材の下には人材が隠沢ていても育たない。
人材は、優秀なるが故にその部門をすべてうまく切り廻す。それはそれで
結構だが、だからといって、便宜主義でいつまでも一つの部門に止めておくと、
その人材のみならず、その人材が上にいるために、あたら伸びるべき新人の
芽まで摘んでしまうという二重の損害を、これまた誰も知らぬ間に受けてし
まうことになるのである。人材の下には人材がかくれていても育たないこと
を知るべきである。さあ、こうなったら、もう社長は人事異動をためらうべ
ゎず いちもん
きではない。異動当座の僅かな仕事の停滞など恐れてはいけない。「一文惜
しみの百文失い」にならぬよう、人事異動を行うべきである。
異動のための障害や制約条件などは、決意さえあれば、どうにでもなるも
のだ。躊躇せずに踏み切るべきである。適性がどうだとか、経験がどうだとか、
あとが困るとかいっていたら、何もできないのだ。
一倉定の社長学第6巻 「内部体勢の確立」より
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