経営者は二つの顔を持たねばいけない。社内向けと社外向けの顔である。
社内向けに関しては、我が社内の「ダニフ・り」つまり、ムダ・ムラ・ムリをいかに削減す
るかという顔である。社外すなわち、顧客に対しては「ダiフ・り」削減的な顔を向けてはい
けない。
顧客向けには、我が社の商品、サービスには、
①ムダがあります。
②ムラもあります。
③ムリを聞きます。
という「ダiフ・り」をセールスポイントにして売り込む。これが実はマーケティングの世界
であり、顧客の需要に合わすという永遠のテーマでもある。
①ムダーー顧客向けのムダとは「モノ」以外に何かがあり、何らかの価値である。業種によっ
ては、空間スペースであり、壁に掛かった絵であり、あるいは音楽・色彩。光・水・植
栽、さらに人的サービス・虚栄といわれるもの。見栄と思われるものなどの、いわゆる
「不経済」。「ぜいたく」なども包含される。これらは、非難があろうと必要である。
「モノ」以外の価値、これからの消費構造の中で求められるものに間違いない。
② ムラー顧客というものは、自分だけの固有なサービスを欲する。自分だけはよくして
ほしいという顧客のエゴであるが……。
例えば、一見の客でも、固定客並みに扱ってほしいと思い、常に自分だけのオンリーユー
の要望、これはムラである。
全国一律、均一的な商品やマニュアル的なサービスを求めてはいない。もっとナチュラ
ルな、特別の意外性ある「モノ」を求めている。これに応えられる姿勢が顧客の求める商
品といえる。
③ムリは― ―価格・品質・数量。時間。人員等々の面で、どれだけ私のムリを聞いてくれ
るか、聞いてほしいという要望への対応である。
いかに、ムリが聞けるかということである。宅急便の開発はまさにムリを聞き、それを
商品化したのである。
これからのマーケティングを実行するには、ムダ・ムラ・ムリの「ダニフ・り」をやります
という顧客向けの戦略は欠かせないことを私は強調する。
社内的なQC感覚での対応は、会社のアイデンティティを崩壊させることになってくる。
このような発想の転換は、ク言うは易し行なうは難しクだが、経営者たるもの社内外の顔を
使い分けねば、三流・三流企業への転落がある。
5
コメント