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自社の商品―固有技術を生かした開発

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ライバルと自社の商品を含めて、どの商品の粗利益率が良いか、よく売れているとかは市

場調査の分野になってくるが、より以上にもっともっと良くする方法はないか。もっとコス

トダウンできないか。我が社の体質から見ても高く売れないか。もっと安く売れないか。もっ

と付加価値を上げて販売できないか。我が社であればこのチャネルに流す商品を変更できないか。

といった着眼点で、基本的には今、市場に進出しているものからマネする。これが基本的

なスタートである。

〈実例〉

高級漬物の老舗大和屋守口漬総本家(本社名古屋市)は、鮮魚のカス漬けをやっている。こ

の商品の発想は漬物屋さんは、「昔から野菜だけを漬けている」ということからである。

漬物を樽に入れてみたり、包装紙を改良してみたりしたところで、ハムやノリやウィスキー

等のギフト商品の高額ランク商品とはなかなかならない。

野菜だけを漬けていては、付加価値が上がらないのにどうして漬物屋は、野菜の漬物にこ

だわるか不思議である。

私は、新潟の献上あわび、二重県の参宮あわびなどをみて、高級品種を漬物にすれば高額

商品。好イメージ商品になると思った。いきもの(動物)を漬ける例は、このように液漬けも

あるが、カス漬け、ミソ漬けで一度開発してみようとの発想から鯛、鮭、さわら、たらなど

の高級魚を味琳カスで漬けさせてみた。

チームは、この研究に没頭し、腐敗防止技術などを加えて二年かかって、成功へ導いた。

売る場所も従来の漬物と同じではイメージを損なうことになるので、別の店舗を開設し、

別会社にして売出し、「鈴波」ブランドとして現在盛業中で当たりに当たっている。

野菜の漬物の技術を動物―魚に転換してスタートさせたものだが、マネぶに徹した事例で

あるc

大和屋守口漬総本家の実例は、カス漬けという設備と技術、また年一回しか手に入らない

酒カス、味琳カスの入手、良質のものを仕入れる力、小売販売のノウハウ、有名百貨店との

人間関係といった種々の固有技術を生かすことができたためである。

カワラ職人は、良いカワラはどうしてつくれるのかという私の間に、

①土、②釜、③技術と答えてくれたことがある。

土とは素材。材料、カマとは設備、技術とは製造技術である。

どんな企業にも設備と技術はある。その設備と技術を駆使して新しい素材、もっと高級な

素材、やったことのない材料を使っての新商品開発はできるものである。

やたらと自社を否定してしまう方がおられるが、商品開発というものは、竹林経営方式(根

はいつも一緒)が良いのであって、峠の一本杉方式ではなぜか枯れてしまうものである。

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