上の図表511は広島県で菓子小売業を営む「レマ
ンポップ」(仮称)の商品構成別売上高、粗利益率、回
転率である。販売会議で粗利益率のよいアイスクリー
ム、半生、チョコレートを増販し、廃棄処分が多く
粗利益率の悪い、回転率の低い和生菓子は縮小すべ
きだとの意見がある。読者の皆様は、どの商品群に
もっと力を入れ、どの商品群を縮小すればよいとお
考えだろうか。表をじっくりご覧になったうえで、
ぜひ答えを出していただきたい。
私たちの仕事のなかで、商品構成、強化重点商品
を決める際には、エネルギーを集中してやらなけれ

ばならない。さらにもっと重要なことは、回転率を、必ず注
目することである。だが、実際には、単に前年比の売上高や
粗利益率の高低を検討している場合が多い。粗利益率を見れ
ば、アイスクリームの二五%を筆頭に、半生の二八%、チョ
コレートの二五%の順に高く、これを基準にすれば、最低で
ある和生菓子を縮小しようということになる。次に回転率で
見れば、ケーキの八〇回転が最も高く、半生の七〇回転がこ
れに続いている。
要はこの二つのバランスである。粗利益率と回転率をそれ
ぞれ個々に見るのではなく、この二つの比率を合わせた交差
主義比率(交差比率とも言う)を見るべきである。
さらに、各商品の利益貢献度も見なければならない。利益
への貢献度は、まず利益貢献比率として各商品ごとにその値
を算出し、次に、それらが全体の利益貢献比率に占める割合
を求めることによって得られる。

そこで、この交差主義比率、利益貢献比率、利益
貢献度を各商品別に計算すると、図表513のよう
になる。これで見れば利益貢献度が最も高いのは半
生であり、和生菓子が二番目である。決して和生菓
子が悪いわけでなく、これがこの会社の顔であり人
気商品である。
必要なことは、和生菓子の回転率と粗利益率をど
うしたら向上できるかを研究することである。さら
に半生、ケーキ、チョコレートの販売拡張策を研究
すべきで、カットするならアイスクリームである。
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